かぼす (ミカン科)

果実

かぼす     (ミカン科)


【効き目】
食欲不振、胸苦しい、胸が使える、胸痛、お腹のはり、腹痛、口の渇き、から咳、寝汗など

さわやかな香りが食欲を増進させます。気の滞りを取り除き、胸が苦しい、胸がつかえる、胸が痛いなどの改善に有効です。胃腸の気滞が原因で起こる、お腹のはり、腹痛などにも効果的。また、肺をうるおす作用があるので乾いた咳、口の渇き、寝汗などを鎮める効果もあります。皮には精油成分が含まれ血行を改善。エネルギー代謝に必要なクエン酸がレモンの2倍も含まれます。かぼすとはかぼすゆ(香母酢油)ともいわれ、だいだいの古名「かぶす(臭橙)」が名前の由来であるといわれています。果実は球形で100~150gと見た目が似ているすだちよりも一回り大きいサイズです。

かぼすの原産地・生産地
かぼすは大分県の特産果樹で、古くから臼杵地方の民家の庭先に薬用として植えられていました。臼杵市乙見地区に残る言い伝えによると、江戸時代に宗源という医師が京都から持ち帰った苗木を植えたのが始まりといわれています。臼杵市内には樹齢300年といわれるかぼすの古木が存在します。現在も樹齢200年前後の古木が数点点在しており、他県ではこのような古いかぼすの樹は見られないことから大分県が原産であるといわれています。かぼすは約9割が大分県で生産されており、その他では宮崎県などで生産されています。

かぼすの保存方法
ポリ袋に入れ、密封した後冷蔵庫で保存します。また、製氷機などで凍らせたしぼり汁を冷凍しておくと、約1年間保存できるといわれています。しぼった後のかぼすは、お風呂に浮かべると、かぼすの果皮に含まれる精油成分でお肌がすべすべになります。果皮が美しい緑色をしており、固くてつやがあり香りの良いものが美味しいかぼすです。

かぼすに含まれる成分と性質
かぼすにはクエン酸・ビタミンC・カリウムなどの成分をはじめ、ピネン・リモネンやテルペンなどの香り成分が豊富に含まれています。かぼすの香りは心を落ち着かせ、安らぎを与えてくれます。料理の際にも香りはとても重要です。各素材のもつ香りをさらに引き立たせる食材として利用されています。

かぼすの効果

エネルギーを生成する効果
クエン酸は、細胞のミトコンドリア内でクエン酸回路というエネルギー代謝経路の中心として働きます。エネルギーとは、人間が生きていく上で非常に重要で、必要不可欠なものです。人間の体は、約60兆個の細胞からできており、そのひとつひとつの細胞で、クエン酸回路を正常に行うために、クエン酸は非常に重要な役割を持つ成分です。クエン酸は、このクエン酸回路の中で最初に生成される酸であるため、体内で不足することはほとんどありませんが、不規則な食生活などによって、クエン酸回路の働きが鈍くなってしまうことがあります。クエン酸回路の働きが鈍くなると、エネルギーがうまくつくり出せない状態となるため、摂取した糖や脂質、たんぱく質が燃焼されなくなり、いわゆる代謝が悪いという状態になってしまいます。クエン酸を外から摂取することによって、クエン酸回路が活性化され、代謝が向上されることでエネルギーを効率良くつくり出す効果があります。かぼすには、レモンの2倍のクエン酸が含まれているといわれています。このことから、クエン酸が含まれているかぼすを摂取することでエネルギーを生成する効果があるといわれています。

疲労回復効果
クエン酸は、疲労回復にも効果があるといわれています。疲労が溜まると、普段弱アルカリ性の人間の体は酸性に傾きます。これは、体内のクエン酸回路がうまくまわらなかったことにより、分解されたあとのブドウ糖である焦性ブドウ糖や乳酸が体内に多く溜まっている状態といえます。クエン酸回路を活性化させることで、それらの老廃物が代謝されると考えられており、疲労回復に効果的だといわれています。

筋肉痛を予防する効果
筋肉痛の原因は疲労物質である乳酸だといわれています。体内でエネルギーを生み出す際、ブドウ糖が必要となりますが、このブドウ糖が完全に燃焼されなかった場合、いわば燃えカスのようなものである焦性ブドウ糖ができます。これが筋肉に蓄積されると一部が乳酸に変化してしまいます。かぼすはクエン酸回路を活性化させ、焦性ブドウ糖を分解するため、乳酸の生成を抑制する効果があります。

消化を促進する効果
ピネン・リモネンは、呼吸により酸素と一緒に肺に到達します。その後ピネン・リモネンは肺を通過し血液に吸収され、全身を通って臓器に働きかけます。かぼすに含まれているピネン・リモネンは血行を促進する働きやリラックス効果があるため、消化を促進する働きがあります。

高血圧を予防する効果
ナトリウムは体に必要なミネラルですが、摂りすぎにより高血圧を引き起こす原因となります。健康であれば、カリウムは腎臓の働きで汗や尿として排出されます。カリウムが排出される際に同じ量のナトリウムも排出されるため、バランスの良い食事をしていれば多少ナトリウムの摂取量が増えても摂りすぎにはなりません。
しかし、偏った食事をすることによりナトリウムの摂取量のみが過剰になってしまったり、アルコールの飲みすぎなどによりカリウムが不足してしまったりすると、高血圧を引き起こす危険性が高まります。血中のナトリウムが増加することにより細胞から水分が出て血液が薄まります。それが原因となり血液量が増え、血液を送り出す強い力が必要となります。すなわち血圧が上がり、高血圧となってしまいます。カリウムを必要量摂ることによりナトリウムの排出を促し、高血圧になるリスクを軽減する効果があります。かぼすには、カリウムが豊富に含まれています。カリウムは水や熱に弱い成分のため、できるだけ野菜や果物を生で食べることが望ましいのですが、かぼすは生の果汁を食べることが多いため、理想的な食材といえるでしょう。また、ポリフェノールの一種であるフラボノイドも含んでいるため、高血圧を予防する効果が期待できる果物であるといわれています。

リラックス効果
かぼすの香り成分であるピネン・リモネン・テルペンにはリラックス作用があります。かぼすをしぼった時にすっきりとした気分になるのは、リモネンなどの香気成分が呼吸から体内に入り、脳内でリラックス時に発生するα波が出るとされているためです。また、神経の興奮を鎮めストレスを解消するといわれています。また、かぼすにはビタミンCも豊富に含まれています。香りと栄養素の相乗効果でリラックス効果が期待できる果物といえます。

老化や病気から体を守る効果
かぼすに含まれているビタミンCが持つ抗酸化力は、活性酸素の増加を抑えて老化を予防するほか、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞など心臓血管系の病気の予防に役立ちます。

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※参考文献一覧
薬膳と漢方の食材小事典
2019、日本文芸社 p119
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/cabos/

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