アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。アトピー性皮膚炎では、皮膚の”バリア機能”(外界のさまざまな刺激、乾燥などから体の内部を保護する機能)が低下していることや皮膚に炎症があることが分かっています。外からアレルゲンなどの刺激が入りやすくなっており、これらが免疫細胞と結びつき、炎症を引き起こします。また、かゆみを感じる神経が皮膚の表面まで伸びてきて、かゆみを感じやすい状態となっており、掻くことによりさらにバリア機能が低下するという悪循環に陥ってしまいます。成育で出生したお子さんを追跡している成育コホート研究から湿疹の経過には様々なパターンがあることが明らかとなっています。
アトピー性皮膚炎の悪化要因
アトピー性皮膚炎を悪化させる要因は、1つの要因だけでなく、以下のような様々な要因が重なり合って起こることが多いため、これらの悪化要因の対策を行うことも治療を行う上で大切なことになります。お子さんによって悪化する原因は異なります。ダニやペットなどのアレルゲンがしっしんの悪化の原因であるかは、これまでの経過などの情報を総合して判断します。 (症状のみ、検査結果のみで判断しません)
- 季節の変化?秋や冬に悪くなる?花粉の時期に悪化?
- 生活環境の影響?
- ペットが影響?
- 汗やよごれが影響?
- ストレスが影響?
- 風邪をひいたり、体調不良が影響?
アトピー性皮膚炎と食物アレルギー
かつては、食物アレルギーがある子がアトピー性皮膚炎を発症すると考えられていました。しかし近年は、湿疹がありバリア機能が低下している皮膚から食物が入り込むことによって、食物アレルギーが発症するという仕組みが分かってきました。受診したお子さんの経過から、湿疹を発症してから速やかに積極的に治療を開始する方が食物アレルギーの発症割合が抑制できることが明らかとなりました。研究結果から、アトピー性皮膚炎のある乳児に対しその湿疹をしっかり治療しながら加熱鶏卵を少量ずつ経口摂取させることで、卵アレルギーの発症を減少させることができることがわかりましたが、アトピー性皮膚炎の治療が十分でなかった場合には効果が低いことがわかりました。このことからも、早い時期から正しい治療を行い、皮膚を良い状態に保つことが大切だといえます。授乳中のお母さまが摂取している卵や乳製品などが本当に湿疹の悪化に関与しているかどうかは、まず湿疹の治療をしっかりしてから本当にお母さんの摂取している食べ物が関与するか検討します。
効果があるとされる薬草・ハーブ・サプリ
甜茶
日々草
効果があるとされるエッセンシャルオイル
アロマレシピ
(1)<殺菌洗浄> アロマソープ
パチュリー 4滴
ティートリー 5滴
ラベンダー 4滴
石けん素地(MPソープ) 50g
作り方
①耐熱容器に石けんを素地を入れ、電子レンジ(500w)で1分加熱するか、湯せんにかけて生地を溶かす。
②生地が完全に溶けたらとり出し、精油を加えて、竹串などでよく混ぜる。
③ ②を型に流します。
④1時間おいて固まったら型からとり出し、風通しの良いところで3〜4日乾燥させる。
使い方メモ
保存する場合は、常温または冷蔵庫で保存する。ラップで包んでおくと、香りが薄れにくい。
(2)<痒みが強い時> クリーム
カモミールジャーマン 4滴
ラベンダー 4滴
(3)<炎症を鎮める時> クリーム
カモミールジャーマン 4滴
ゼラニウム 3滴
ローズウッドまたはホーウッド 2滴
ミツロウ 4g
ホホバオイル 20㎖
作り方
①ミツロウとオイルを湯せんにかけて、ミツロウを溶かします。
②ミツロウが完全に溶けたら遮光容器に移し、竹串などで混ぜながら冷まします。
③周りがうっすらと固まってきたら、精油を加えてさらに混ぜ、そのまま固まるまでおきます。
使い方メモ
冷暗所で保存し、1ヶ月を目安に使い切りましょう。かゆみや炎症部分塗ります。
作用
鎮掻痒症作用、抗ヒスタミン作用、瘢痕形成作用。
※お肌に異常が生じていないかよく注意して使用してください。お肌に合わないときは、ご使用をおやめください。
商品
ヘルシーな野菜素材ブレンドティー 美快茶(びかいちゃ)30ティーバッグ入り
九州Green Farm 乳酸菌青汁 粉末タイプ 3g×50袋入
九州Green Farm いつもの青汁 粉末タイプ 3g×50袋入
※参考文献一覧
アトピー性皮膚炎 国立成育医療研究センター
https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/children/allergy/atopic_dermatitis.html