なし 【梨】
【効き目】
せき、痰、のどの渇き、二日酔いなど
肺をうるおし、せきや痰、胸のつかえなどを鎮めます。また、口の渇きを癒します。体の熱を冷まして、ほてりを鎮めてくれるので、熱中症の予防効果も期待できます。薬膳では、アルコールを解毒する作用もあるとされるため、二日酔いの改善に良いでしょう。ソルビートルという糖アルコールを含んでいます。口に含むとスーッとした冷感があります。保水作用や便秘の改善にも良いでしょう。梨はバラ科ナシ属の木になる果実。英語では「pear」といいます。梨全体の約90%は水分でできています。原産国は中国と言われており、日本には弥生時代に伝えられました。梨には大きく分けて東洋系(日本梨と中国梨)と西洋系(西洋梨)があり、古代からヨーロッパで栽培されていた西洋梨が日本に伝わってきたのは明治時代です。梨の旬は、品種によって異なります。早生種は7月ごろから出回り、晩生種は12月ごろまで出回り、最盛期は8〜10月です。国内では主に千葉県、茨城県、福島県、茨城県などで生産されています。
梨の品種・種類
日本国内で一般的に市販されている日本梨は、果皮の色によって「赤梨」と「青梨」の2種類に分けられます。以下では、それぞれの代表的な品種を紹介します。
赤梨:果皮の色が黄褐色
赤梨は、果皮の色が黄褐色をしているのが特徴です。
幸水(こうすい):たっぷりの果汁、柔らかい果肉、強い甘み
幸水は、日本梨の約40%を占める人気の品種です。大きさは250~300gで扁円形をしており、お尻の部分がへこんでいます。
果汁がたっぷりで甘みが強く、果肉に柔らかさがあるのが特徴です。7〜9月に旬を迎えます。
豊水(ほうすい):甘みと酸味のバランスが良い
豊水は、300~400gほどの比較的大きな品種です。
柔らかい果肉とたっぷりの果汁、甘みの中にある酸味が特徴で、幸水に比べて日持ちします。収穫時期は8月下旬〜9月上旬、出荷時期は9月上旬〜同月下旬です。
新高(にいたか):大ぶりで上品な甘みと香り
新高は、サイズが450~500gと大型の品種です。
みずみずしい触感、豊かな風味、少なめの酸味が特徴。上品な香りと甘みがあり、「梨の王様」と呼ばれています。贈答品としても利用される梨です。
青梨:果皮の色が淡い黄緑色
青梨は、果皮が淡い黄緑色をしています。
二十世紀:シャリシャリとした食感がある
二十世紀は、鳥取県のブランド梨として有名な品種です。大きさは約300gで、整った丸い形をしています。果汁が多く、シャリシャリとした食感、バランスの良い甘みと酸味が特徴です。旬は9月上旬〜同月下旬です。
梨の効果・効能
アスパラギン酸(アミノ酸):疲労回復・体調を整える
「アスパラギン酸」は、アスパラガスから発見されたアミノ酸の一種です。アスパラギン酸は、クエン酸回路に働きかけ、疲労のもとになる乳酸の分解を助けます。乳酸は筋肉疲労の原因になるだけでなく、大量に蓄積されると冷えや頭痛を引き起こす恐れがあります。また、アスパラギン酸には体液のバランスを整えて、体調不良を予防する効果もあります。人間の体は約50〜70%が水分でできており、そのうち約2/3が細胞内液、残りの約1/3が細胞外液です。細胞内液と細胞外液のバランスが整っていれば体調は安定するのですが、日常で受けるストレスや病気によって細胞内のビタミンやミネラルが消費さえると体液のバランスが崩れ、体調不良を引き起こします。
ソルビトール:便秘解消に効果的
梨は、果物のなかでも特にソルビトールの含有量が豊富な果物です。ソルビトールは糖アルコールの一種で、便を柔らかくする性質があります。そのため便通を促進し、腸内環境を整える効果があります。
カリウム:血圧を下げる、むくみを予防する
梨は、必須ミネラルの1つであるカリウムを豊富に含んでいます。カリウムは、細胞の浸透圧を調整して血圧を下げる、筋肉や心筋の働きを正常に保つ、体内にある過剰なナトリウム(水分)を排出してむくみを予防する、などのさまざまな効果があります。カリウムは汗といっしょに流れ出てしまうので、夏の暑い日に汗をかいた時などは、水分補給とともに梨を食べると良いでしょう。
食物繊維(リグニン):便秘を予防・改善する
梨に含まれる難消化性食物繊維のリグニンは、消化されにくい性質を持っています。腸を刺激してぜん動運動を助ける働きがあり、ソルビトールと同じく便秘の予防や改善に効果があります。リグニンは果肉の細胞に蓄積することで細胞が厚くなり、「石細胞(せきさいぼう)」になります。
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※参考文献一覧
薬膳と漢方の食材小事典
2019、日本文芸社 p99
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