さくらんぼ 【桜桃】

果実

さくらんぼ    【桜桃】

【効き目】
食欲不振、胃弱、冷え症、関節痛、筋肉痛、シミ、しわ、むくみ、疲労など

気を補う働きがあり、元気がない、気力が出ない、疲れやすいなどのときに向きます。脾の動きをよくして、湿を取り除くので、梅雨に起こりがちな手足のしびれ、むくみ、関節痛、筋肉痛やこわばりの緩和に有効。体を温める作用もあり、冷え症の人におすすめです。さくらんぼ(cherry)は、バラ科サクラ属の植物である実桜(みざくら)の果実です。桜桃(おうとう)とも呼ばれます。さくらんぼの語源は、桜の実を意味する「桜ん坊(さくらんぼう)」だと言われています。見た目のかわいらしさや甘酸っぱい味わいで、老若男女問わず人気のある果物です。珍しい品種や特選品は、化粧箱に入れられて、1箱1万円以上する高級フルーツとしてギフトやお中元にも用いられます。さくらんぼの果樹にはいくつかの種類があり、甘味の強い「セイヨウミザクラ」、酸味の強い「スミミザクラ」、中国原産の「シナミザクラ」が代表的です。日本で流通しているさくらんぼのほとんどは、セイヨウミザクラの果実です。セイヨウミザクラが日本に導入されたのは明治時代初期で、そこから本格的なさくらんぼの栽培・品種改良が始まりました。現在は、山形県が生産量1位を誇り、山梨県や北海道がそれに続きます。さくらんぼの旬は、品種によってバラつきがありますが、おおむね5月~7月です。代表品種の佐藤錦は、6月中旬~下旬に旬を迎えます。輸入物のアメリカンチェリーも、国産のさくらんぼと同様に5月~7月に多く出回ります。

さくらんぼの品種・種類

佐藤錦(さとうにしき)
佐藤錦は、生産量・知名度ともにトップクラスの代表品種です。果皮が鮮やかな赤色をしていることや、酸味と甘みのバランスが良く優れた味を持っていることから「赤いルビー」と称されることもあります。黄玉とナポレオンの交配品種です。

紅秀峰(べにしゅうほう)
紅秀峰は、佐藤錦と天香錦をかけ合わせたさくらんぼです。1粒あたり10g前後と大きめで果肉も硬く、歯ごたえが楽しめます。酸味が少なく甘みが強いのが特徴です。他の品種と比較して日持ちするのも人気の秘訣です。

紅さやか
紅さやかは、佐藤錦とセネカをルーツとする品種です。朱赤色の果皮は、熟すと紫黒色を帯びていくのが特徴。アントシアニンやルチンといったポリフェノールを他の国産さくらんぼより多く含んでいることが近年の研究でわかっています。佐藤錦よりやや酸味が強めです。

紅てまり
紅てまりは、ビックと佐藤錦を交配させつくられた品種です。果実が10g以上と大粒なのが特徴で、果肉も硬く、食べごたえを求める人に人気があります。糖度は高めで甘みの強いさくらんぼです。

月山錦(がっさんにしき)
月山錦は、果皮が黄色い品種です。糖度が高く、濃厚な甘みを楽しめるさくらんぼとして人気があります。栽培が難しく、市場にあまり流通しない希少な品種です。高級さくらんぼとして知られ、贈答用としても人気があります。

ナポレオン
ナポレオンは、明治時代に日本に伝わったヨーロッパ原産のさくらんぼ品種です。ハート型をしているのが特徴で、クリーム色の果肉には果汁が多く、ジューシーな味わいが楽しめます。品種名は、フランス皇帝ナポレオンにちなんでベルギー王が命名したとされています。

南陽(なんよう)
南陽は、山形県農業試験場でナポレオンを自然交配させて生まれた実生品種です。やや硬めの緻密な肉質で、果汁が豊富です。現在は北海道で多く生産されています。

アメリカンチェリー
アメリカンチェリーは、アメリカなどで栽培されている輸入さくらんぼの総称です。日本のさくらんぼと比較して大粒で、果皮の色が濃く黒っぽい赤色をしています。国産品よりも安価な傾向にあり、缶詰や製菓材料としても用いられます。
代表的なアメリカンチェリーの品種は、ビング・レーニア・ブルックス・ツラーレなどです。

さくらんぼの効果・効能


生活習慣病・がんを予防するβ-カロテン
β-カロテンは、植物に含まれるカロテノイド色素の一種で、強い抗酸化作用があります。抗酸化作用とは、生活習慣病やがんの原因となる活性酸素の働きを抑え、除去する作用のこと。高血圧・動脈硬化などの予防のほか、アンチエイジングにも欠かせない栄養素です。また、β-カロテンは、体内に取り込まれると必要な量だけビタミンAに変換され、同等の働きをします。ビタミンAは、夜間視力の維持や膚・粘膜の健康に関わるビタミンです。さくらんぼは、β-カロテンが豊富なフルーツです。特に国産のさくらんぼから多く摂取できます。β-カロテンを多く摂りたいときは、アメリカンチェリーではなく佐藤錦や紅秀峰といった日本で栽培されたさくらんぼを選びましょう。

ビタミンCで美容・美肌にも嬉しい効果
ビタミンCは、さくらんぼをはじめとする果物類に多く含まれる水溶性ビタミンです。美容に良い効果が期待でき、化粧品に添加されることも多い成分です。肌のハリや爪の健康を維持するコラーゲンの生成を助ける働きや、シミ・そばかすを引き起こすメラニン色素を抑制する美白効果が見込めます。ビタミンCは、水に溶けて流出しやすい性質があるため、加熱してジャムなどに調理すると栄養素が損なわれる可能性があります。ビタミンCを確実に摂りたいときは、生のさくらんぼを食べるのがおすすめです。

貧血予防に役立つ葉酸
さくらんぼに豊富な葉酸は、ビタミンB群に含まれるビタミンの一種です。葉酸には、ビタミンB12と共に赤血球の生産を助け、巨赤芽球性貧血を予防する効果があります。また、葉酸は、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低下させるなど、赤ちゃんの健康な発達にも関わる栄養素です。妊娠中・授乳中には通常時よりも多くの葉酸の摂取が推奨されています。葉酸が豊富なさくらんぼは、妊娠を考えている女性や妊婦にとってもうれしいフルーツと言えるでしょう。

カリウムでむくみ・高血圧を改善
必須ミネラルの一種であるカリウムは、むくみや高血圧の改善に役立つ栄養素です。余分なナトリウムの排出を促す働きがあり、塩分の摂りすぎが原因となる諸症状を解消します。カリウムが豊富なさくらんぼは、味の濃い食事のあとのデザートにもおすすめです。なお、国産のさくらんぼよりも、アメリカンチェリーに多くのカリウムが含まれています。

視力維持や眼病予防に効果的なアントシアニン
さくらんぼには、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富です。アントシアニンは、国産のさくらんぼより輸入のアメリカンチェリーに多く含まれる傾向にあります。アントシアニンは赤紫色の色素成分であり、アメリカンチェリーの果皮が国産のさくらんぼより濃い色をしているのはそのためです。国産品種では、紅さやかにアントシアニンや毛細血管の働きを強化するルチンが特に豊富なことが明らかになっています。ラットを使った実験では、紅さやかから抽出したアントシアニンに肝臓の過酸化脂質濃度を低下させる効果があることも証明されました。

国産さくらんぼとアメリカンチェリーの栄養価の違い
佐藤錦を筆頭とする国産のさくらんぼとアメリカンチェリーは、味や見た目だけでなく栄養価にも違いがあります。抗酸化作用のあるβ-カロテンは、国産さくらんぼにアメリカンチェリーの4倍近くも多く含まれています一方、カリウム・マグネシウムといったミネラル類や葉酸は、アメリカンチェリーのほうが多く含まれる傾向にあります。また、アメリカンチェリーにはポリフェノールの一種であるアントシアニンがより多く含まれています。眼の健康が気になるときにはアメリカンチェリーを選ぶようにしましょう。

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※参考文献一覧
薬膳と漢方の食材小事典
2019、日本文芸社 p58
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https://naniwasupli.com/contents/cherry/

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