リコリス          (マメ科)

ハーブ

リコリス          (マメ科)   和名     甘草(カンゾウ)

【効き目】
鎮咳、去痰、消炎、抗アレルギー、抗ウイルス、エストロゲン作用、矯味、上気道カタル、風邪、胃・十二指腸潰瘍など

古くから医療で用いられてきたリコリスは、喘息やのどの痛み、咳、胃腸障害で処方されます。近年の研究では抗ウイルス作用や免疫賦活作用も確認されました。リコリスは副作用として、低カリウム血症や、高血圧が懸念されます。製剤としては危険性のないものが使われていますが、生薬やハーブを内服するときは必ず専門家の指導を仰ぎましょう。甘草は中国北部、中央アジア、シベリア、イラン、およびヨーロッパ各地を産地とするマメ科の多年草です。主に根を乾燥させ、そのまま煮出して甘草湯にしたり、粉末を甘味料として使います。甘草は砂糖の50倍~80倍の甘みがある植物です。甘草の甘み成分には、グリチルリチン、ブドウ糖、ショ糖などが含まれ、日本では醤油の甘味料として使われます。カロリーが低いので、欧米では自然な添加物といわれていて、お菓子やソフトドリンクに使われています。

甘草の歴史
古くから東洋でも西洋でも薬用植物として、根およびストロンと呼ばれる茎の部分が用いられてきました。西洋の医療史に甘草が登場するのは、「ヒポクラテス全集」がその初めだといわれています。ヒポクラテスは紀元前5世紀頃に活躍した医者です。ヒポクラテスに次いで甘草を取り上げているのはテオフラステスです。著書「植物誌」の中で、喘息や胸の病気に対する処方として記載されています。
さらに、ローマ帝国の時代に活躍し、西洋本草学史上最大の人物といわれるディオスコリデスの書にも、甘草は喉、肝臓、腎臓、皮膚病に効果があると記されています。このディオスコリデスの著書はその後16世紀頃まで、西洋本草学におけるバイブル的存在であったといわれています。一方、中国では紀元前3世紀頃の「爾雅」に甘草の名が記されています。中国最古の本草書である「神農本草経」は、今で言う副作用を中心に薬を分類し、甘草は副作用の少ない薬に分類され、「五臓六腑の寒熱邪気を除き、筋骨を固くし、肌肉を成長させ、力を倍増させ、創傷や足の腫れる病気に良く、解毒作用があり、長期間にわたって服用すれば身体を軽快にし、寿命を延ばす」と書かれています。また、有名な中国の医学書「傷寒論」に記されている処方の半分以上に甘草が含まれており、多くの漢方処方のベースに含まれています。その後も中国では様々な医学書、本草書が記されていますが、そのいずれにおいても甘草はなくてはならない薬物として扱われています。甘草は、日本薬局方にも収載されており、激しい咳や喉の痛みの緩和に効果があるとされています。
また、甘草はリコリスとも呼ばれます。リコリスはハーブ先進国であるドイツのハーブの効能に関する公的評価委員会で承認されたハーブで、喉や鼻の消炎剤、また胃や十二指腸潰瘍の痛みの鎮静剤としての効果が認められています。

甘草に含まれる成分と性質
甘草には、甘味のもととなるグリチルリチンの他にリクイチリンやリクイリチゲニン、イソリクイリチン、イソリクイリチゲニンというフラボノイド系の物質があげられます。これらの成分には非常に強い抗酸化作用が認められています。
特にイソリクイリチゲニンには抗酸化作用に加え、抗炎症作用などの様々な働きが明らかになってきました。
イソリクイリチゲニンは医薬品として開発すべく研究されています。

甘草(かんぞう)リコリスの効果

活性酸素を除去する効果
近年、ガンや脳卒中などの生活習慣病は大きな社会問題となっています。この生活習慣病の発病には、高い確率で活性酸素が関与しています。活性酸素は、紫外線や喫煙、ストレスなどが原因で体内に発生し、細胞や血管など体の様々なところにダメージを与えます。また、活性酸素は生活習慣病だけでなく、老化やその他の病気を引き起こす原因だといわれています。甘草に含まれるフラボノイド系の成分には、抗酸化作用という活性酸素を除去する力があります。甘草を摂取することにより、老化や生活習慣病を予防する働きがあるといわれています。

肝機能を高める効果
肝臓には、もともと解毒作用があります。この働きは、薬物などの異物をすばやく排泄するために肝臓でグルコースから生成されたグルクロン酸という物質を異物に結合させ、水に溶けやすくすることにより尿中に排泄しやすくすることによるものです。主成分のグリチルリチンが肝臓でグルクロン酸に代謝されるため、グルコースからグルクロン酸を作る手間が省けます。このため、甘草は肝臓の解毒作用を強化するといわれています。

アレルギーを抑制する効果
甘草のグリチルリチンは、抗アレルギー作用のあるコルチゾンに似た成分です。
強い抗ヒスタミン・抗アレルギー作用があるので、炎症を抑え、かゆみなどをとり除きます。接触性皮膚炎、じんま疹、薬物疹、花粉症などの症状に有効です。

ストレスをやわらげる効果
甘草にはストレスに対抗する副腎皮質ホルモンを長く体内に留める働きと全般的な抵抗力を高める働きがあります。このため、甘草を摂取することはストレスからくる様々な症状に効果的だといわれています。

免疫力を高める効果
甘草は、古くから腫瘍を抑制する漢方として利用されてきました。
甘草は免疫増強作用があることが知られています。甘草に含まれているグリチルリチンがマクロファージのIL-12(インターロイキン-12)を増加させる作用は、甘草の抗腫瘍効果と関連すると考えられます。

ホルモンバランスを整える効果
甘草には強い女性ホルモン様活性を示すエストロゲン様物質が含まれています。このため、摂取することによりホルモンのバランスを整える効果があると考えられています。

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※参考文献一覧
すすきちえこ、はじめてのハーブ手帖、メディアパル、
2020、p120
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/liquorice/

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