すいか  【西瓜】

果実

すいか     【西瓜】

【効き目】
ほてり、イライラ、口・のどの渇き、口内炎、目の充血、むくみ、排尿障害など

夏の食材の代表選手ともいうべきスイカ。熱を冷まし暑気を払う効果があります。口やのどの渇きを鎮める作用もあり、熱中症予防に上半身のほてりを取る良い食材です。高い利尿作用があり、排尿障害などの治療に用いられます。体内の余分な水分を排出するカリウムに加え、尿を生成するシトルリンとアルギニンというアミノ酸を含み、利尿作用にすぐれています。スイカ(Watermelon)はウリ科スイカ属に分類される植物の果実です。苗を植えて1年で収穫される一年草のため、本来は野菜に分類される植物ですが、一般的には果物として扱われているため農林水産省では「果実的野菜」として取り扱われます。いちごやメロンも、スイカと同じ果実的野菜です。スイカの原産地はアフリカと言われており、日本には奈良時代に伝わったとされています。中国より西から伝わってきた瓜(うり)のため、「西瓜」と呼ばれるようになりました。明治時代には品種改良が進み、現在のようなスイカが栽培されるようになったと言われています。日本の主な生産地は熊本県や千葉県、山形県です。農林水産省の「平成30年産野菜生産出荷統計」では3県だけで全体収穫量の約40%を占めており、もっとも生産量が多い熊本県では約47,000トンものスイカが生産されています。

スイカの品種・種類
スイカは各地でさまざまな品種が開発され、種類の多い野菜です。サイズの違いや果肉の色、形、果皮の色などの特徴があり、それぞれを組み合わせて多くの品種が生み出されています。

サイズや形状による違い
まずはサイズや形の違いについて説明しましょう。スイカは、サイズ違いでは大玉種と小玉種、形状では球形と長楕円形の品種に分かれます。

大玉種
一般的にスイカとして認識されているのは大玉種です。5kgから7kgくらいの重さが標準ですが、大きいものでは30kg近くになります。小玉種より収穫時期は遅く、6月から8月頃が旬です。

小玉種
重さが1kg~2kg程度の小ぶりなスイカは小玉種に分類されます。収穫時期は5月から8月です。大玉種と比較して皮が薄く、糖度が高いことで知られています。

球形
見た目が丸いスイカは球形の品種です。日本で栽培されるスイカのほとんどが球形と言われています。

長楕円形
ラグビーボールのような形をしている長楕円形の品種もあります。有名な種類は富山県の黒部スイカです。別名「マダーボール」とも呼ばれます。

果肉の色による違い
次は果肉の色に関する違いです。スイカの果肉は赤い色の品種をよく見かけますが、黄色の果肉もあります。

赤肉種
スイカのなかでも馴染み深いのが、果肉が赤い赤肉種です。カロテノイド色素であるリコピンが含まれているため、果肉が赤くなります。

黄肉種
果肉が黄色いスイカは黄肉種です。クリームスイカとも呼ばれます。
昔は味が薄い品種と言われていましたが、近年では品種改良のおかげで糖度が高いスイカも多くあります。産地としては千葉県の成田市が有名です。

果皮の色による違い
最後は果皮の色についてです。一般的なスイカは濃い緑色に黒の縞模様ですが、ほかにもさまざまな色のスイカが存在します。

黒皮
縞模様がわからないほど、全体が黒っぽい見た目をしているのが黒皮スイカです。生産数が少ないため希少価値が高く、高級スイカとして扱われます。

黄皮
果皮の色が全体的に黄色いスイカは黄皮スイカです。果肉が赤肉種の種類は国内で改良された品種で、「太陽スイカ」とも呼ばれます。

産地ごとの品種

植木スイカ
熊本県で栽培されるスイカでもっとも有名な品種が植木(うえき)スイカです。スイカの名産地として名高い植木町で栽培されます。大玉の赤肉種で、シャリシャリとした食感と糖度の高さが特徴です。

富里スイカ
富里(とみざと)スイカは千葉県富里市で生まれた品種です。昭和初期から栽培が始まり、皇室に献上されたことで有名になりました。昼夜の温度差が激しい地域で育つため、甘いスイカができると言われています。

尾花沢スイカ
山形県の尾花沢市で栽培されているのが尾花沢スイカです。尾花沢市は豪雪地帯として知られていますが、夏は気温が高く、厳しい環境下で育ったスイカは甘みが際立ちます。大玉種で、シャリシャリとした歯ごたえの良さも特徴です。

黒部スイカ
富山県で長年作り続けられてきたスイカが黒部スイカです。水はけが良いとされる黒部川扇状地で古くから栽培されていました。長楕円形の大型種で、重いものでは25kg近くまで大きくなります。

スイカに含まれる成分・栄養素
スイカの成分はほとんど水分が占めています。成分表を見てもわかるとおり、スイカ100gあたり89.6gが水分です。この水分が体内から熱を奪ってくれるため、スイカは身体を冷やす食材とも言われます。また、暑さで汗をかきやすく水分が不足しがちな夏には水分補給としても重宝する食材です。スイカの成分は水分ばかりで栄養価が低そうに思われますが、ミネラルやビタミンが豊富です。特に赤肉種のスイカには、黄肉種には少ないβ-カロテンが多く含まれ、その健康作用に注目が集まっています。

スイカの効果・効能

β-カロテンとリコピンの抗酸化作用
スイカの赤肉種には、β-カロテンやリコピンなどのカロテン類が多く含まれています。カロテン類には優れた抗酸化作用があり、動脈硬化やがん予防が期待されている栄養素です。リコピンの作用にはこれまでいくつかの研究が進められており、トマトに含まれるリコピンを摂取した際に血中コレステロール値の低下が見られたと言います。特にスイカはトマトよりもリコピンが多いので、その作用が期待できる食材と言えるでしょう。

ビタミンCによるがん予防効果
スイカには水溶性のビタミンであるビタミンCが多く含まれています。ビタミンCには抗酸化作用があり、身体の酸化が引き起こすあらゆる病気を予防する効果が期待されています。研究でも食物からビタミンCをよく摂取している人は、肺がんや乳がんのリスクが低いという結果が注目されており、積極的に摂取したい栄養素と言えるでしょう。

カリウムによる夏バテ防止効果
夏時期は大量の汗をかくとともにミネラルも多く排出されてしまうため、夏バテが起きやすくなります。スイカにはミネラルが多く含まれるので、夏の栄養補給にぴったりです。特に多く含まれるカリウムは、血液や骨にも含まれる重要な成分。欠乏すると脱力感や食欲不振などの症状が出るので気を付けましょう。

シトルリンによる血圧低下作用
シトルリンはほかの果実にはほとんど含まれない、スイカ特有の栄養素とも言えます。アミノ酸の一種であるシトルリンは、腎臓の働きをサポートする役割や血圧低下作用が期待されている成分です。研究論文では疲労回復効果も注目されています。

食物繊維による整腸作用
スイカには食物繊維が多く含まれています。食物繊維は腸のぜん動運動を促進し、便秘改善作用が期待される栄養素です。また、脂質や糖、ナトリウムなどの排出を促してくれるため、肥満や高血圧などの予防にも役立ちます。

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※参考文献一覧
薬膳と漢方の食材小事典
2019、日本文芸社 p94
なにわサプリ
https://naniwasupli.com/contents/watermelon/

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