サトイモ          【里芋】

野菜・その他

サトイモ           【里芋】


【効き目】
便秘解消、解熱、神経痛の改善など

サトイモなどのネバネバ食品は、冬期の寒さに耐え消化を助ける強い味方です。※1 肝臓の解毒作用を助けるグルクロン酸を作ります。また唾液腺ホルモンの分泌も促し消化を助けて便秘を解消します。老化を防止する作用もあります。だから皮を剥いてから洗ったり、塩で揉んだり、茹でこぼしてしまうと大切な成分を捨ててしまうことになります。一般的な料理本ではぬめりを捨てる指導をしていますが、健康増進や病気回復に役立つ料理法をしっかり勉強しないとせっかくの薬効が無駄になりもったいないです。サトイモは、腸の働きを助けて便通を良くします。お腹の中の熱を冷まし、「芋薬」といって外用薬としても昔から使われてきました。(芋パスター・サトイモ湿布)

サトイモのすごい栄養「ガラクタン」って?

あまり聞き慣れない言葉ですが、ガラクタンとは炭水化物とタンパク質の複合体のことを指します。サトイモに含まれるガラクタンには、とてもたくさんの優れた効能があると言われています。代表的な効能をご紹介すると……

コレステロールを下げる
加齢ともに血管壁に溜まるコレステロール。そのままにしていると心筋梗塞や脳梗塞、動脈硬化といった症状が誘発される可能性があるため、コレステロールの摂り過ぎには気をつけたいものですが、血中のコレステロールの付着を防ぐ効果があるとされるガラクタンを積極摂取することで、コレステロールを下げる働きが期待できます。

高血圧予防に
さらに、ガラクタンには血圧を下げてくれる効果も期待できます。塩分の多い食事を日常的に採っていると血圧が高くなってしまいますが、血圧が高めの人、濃い味付けが好きな人ほど、血圧を下げる効果がある食材を積極的に摂りたいもの。何より、血圧を安定させることは健康を維持するためにとても大事なことですので、四季を問わずサトイモを食べようにするとよいですね。

肥満予防に
ガラクタンのすぐれた効能のひとつに、大量に摂取しても脂肪にならないことが挙げられます。通常、人体で分解されなかった糖分は脂肪に蓄積されますが、人の消化酵素の中にはガラクタンを分解できるものがないので、いくら食べても脂肪として蓄積されず、そのまま体外に排出されるのです。これは本当にうれしい効能ですね。

サトイモに含まれる「粘液糖タンパク質の混合物」による効果

サトイモに含まれる「粘液糖タンパク質の混合物」の代表的な効能をご紹介すると……

粘膜保護に
食材から「粘液糖タンパク質の混合物」を摂ることで、タンパク質の消化・吸収を高める、胃腸の働きを活性させる、潰瘍の予防に役に立つ……と言われています。

便秘予防に
ネバネバ成分は、「粘液糖タンパク質の混合物」による食物繊維で便秘などの改善も期待ができます。また、美容の観点からも、便秘が改善されることによっての美肌の効果が期待できるだけではなく、ダイエット効果も期待できます。胃腸の働きがよければ、それに応じてしっかりと便が出てくれるので、太りにくい体質になりますので、便秘がちの人ほどサトイモを食べましょう!

スタミナアップに
「粘液糖タンパク質の混合物」には、体にとって大切な要素であるタンパク質の吸収を高める効果があります。

※1 このページで「サトイモのぬめりにはムチンという酵素が多く含まれ、肝臓の解毒作用を助けるグルクロン酸を作ります。」と搭載しましたが「ムチンは動物粘液の主成分で、植物のネバネバ成分は別の物質。それをムチンと言うのは誤り」という指摘を受け、内容を修正しました。

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※参考文献一覧
東城百合子、野草と野菜、三笠書房、2019、p95
Tenki.jp
https://tenki.jp/suppl/sumiyo/2016/11/05/17101.html

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