ぎんなん  【銀杏】

野菜・その他

ぎんなん     【銀杏】


【効き目】
せき、痰、ぜんそく、薄いおりものが多い、頻尿、尿失禁など

食材としてのぎんなんは、イチョウの実ではなく「仁」という種の部分。肺をうるおすので空気が乾燥してぜんそくが悪化する秋から冬にとりたい食材です。収れん作用があり、せきや痰のほか慢性的なぜんそくや気管支炎を改善します。薄いおりもの、頻尿の改善にも役立ちます。抗炎症作用があり、血栓を予防するギンコライド(特有成分)のほか、尿の出をよくするカリウムも豊富です。銀杏(ぎんなん・ぎんきょう)はイチョウの種子のことで、古くから食用として利用されてきました。「ぎんなん」も「イチョウ」も漢字は同じ「銀杏」と書きます。イチョウは、日本、朝鮮半島、中国で栽培される落葉性の大高木で、大きいものは高さ45m、直径5mくらいにもなります。1億5000万年以上も前から存在している植物で「生きた化石」ともいわれます。日本へは鎌倉時代に伝わったと言われており、よく神社や寺院の境内や街路樹に植えられています。非常に生命力の強い植物として知られています。イチョウには雄木と雌木があり、ぎんなんは雌木にできます。球状の白く硬い殻の中に翡翠色の胚乳があります。普段ぎんなんとして食べているのはこの胚乳の部分です。ぎんなんは直径1.5cm前後のラグビーボール形で、熱すると半透明の鮮やかな緑色になりますが、時間がたつと黄色くなります。彩りを兼ねて茶碗蒸しなどの具に使われたり、酒の肴として食べられます。デンプンが豊富に含まれており、モチモチとした食感と独特の歯ごたえが人気です。秋が旬の食材ですが、現在は加熱して真空パック詰めされた商品は年中手に入ります。しかし、鮮やかな緑色のぎんなんは殻付きの生の種子を入手しないと得られません。

美味しいぎんなんの選び方
殻につやのある白いものを選びましょう。殻が黒ずんでいるものは古くなっている証拠なので、避けた方が良いといわれています。粒が大きくて、よく乾燥したもので中身が詰まっているものが美味しいぎんなんです。新鮮なものは皮をむいて茹でるときれいな緑色になりますが、時間が経つと黄色くなってしまいます。

ぎんなんの生産地と品種
ぎんなんは日本全土で生産されていますが、生産量日本一の県は愛知県です。
他には新潟県、福岡県、大分県などが生産地として有名です。
ぎんなんには以下のような品種があります。

・金兵衛(きんべい
果実は3~4gの中粒で、外観はあまりよくありませんが、たくさん実をつけるのが特徴です。苦みは少なく、食べやすい品種です。 熟すのは早く、9月下旬頃です。

・久寿(ひさじゅ)
果実は5gの丸形で、粒ぞろいも品質も味も良いのですが、貯蔵性がないのが欠点です。熟すのは10月上~中旬の晩生種です。

・藤九郎(とうくろう)
果実は豊円形の4g程度、粒ぞろいがよく、殻の表面はすべすべして、光沢があり、薄くて割りやすいのが特徴です。味はよく、貯蔵性もありますが、収獲量が少ないことが欠点です。10月中旬に熟す晩生種です。

ぎんなんに含まれる成分と性質
ぎんなんの食用部分は殻の中の胚乳の部分で、脂質、糖質、たんぱく質、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、鉄分、カリウムなどを含みます。滋養強壮、強精効果のほか膀胱や肺を温める働きがあり、頻尿や夜尿症の改善、喘息の治療、咳止め、たん切りなどに効果があるといわれています。ぎんなんの独特の香りは、熟した外皮に含まれるイチョウ酸が原因と考えられています。

〜豆知識〜ぎんなん中毒とは
ぎんなんはギンコール酸などを含むため、漆などのように皮膚炎を引き起こす可能性があります。触れてすぐには発症せず、長期間継続して実に触れ続けた結果発症した例もあります。また、食用とする種の中身にはメチルピリドキシン (methylpyridoxine、MPN) という成分が含まれており、ビタミンB6の作用を妨げるためGABAの生合成を阻害し、まれに痙攣などを引き起こす可能性があります。大人の場合かなりの数を摂取しなければ問題はありませんが、1日5~6粒程度でも中毒になることがあります。特に報告数の多くが5歳未満の小児であるため、子どもに食べさせる際には注意が必要です。一方で喘息等の症状にして鎮咳去痰作用など薬草としての作用もあるため、うまく食生活に取り入れることが重要です。

ぎんなんの効果

高血圧を予防する効果
ぎんなんに含まれるカリウムには、ナトリウムの排出を促し、高血圧を予防する働きがあります。ナトリウム(塩分)を摂りすぎた場合は尿とともに体外に排出してくれます。

美肌効果
ビタミンAには皮膚の新陳代謝を促す作用があり、ビタミンEやビタミンCには肌の老化を防ぐ作用があるといわれています。様々な種類のビタミンが豊富に含まれることにより、お肌を美しくする働きが期待できます。

夜尿症を改善する効果
ぎんなんには、尿意を抑える働きがあるため、夜尿症の改善に効果的です。
焼いたぎんなんは尿を抑え、生の銀杏はよく尿を出す利尿の働きをするともいわれています。

喘息を予防する効果
ぎんなんには、咳を鎮め、痰を取り除く働きがあり、喘息の症状を抑える漢方薬の定喘湯は有名です。特にぎんなんの油漬けが効果的といわれています。殻を割り、うす皮をむいたぎんなんを洗わずにビンに入れ、ゴマ油をぎんなんが完全に浸かるまで注ぎます。百日経つと食べることができます。

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※参考文献一覧
薬膳と漢方の食材小事典
2019、日本文芸社 p122
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/ginnnan/

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