キュウリ 【胡瓜】
【効き目】
利尿作用、血液浄化、火傷、あせも、にきびの改善など
夏野菜の代表のキュウリは、みずみずしいパリッとした歯応えが独特です。最近は季節感も薄れ、一年中出回っていますが、やはり夏の太陽を十分浴びたものにはかないません。体を冷やす作用があるので暑い時にはうってつけですが、寒い季節に食べ過ぎると冷え性なったり、風邪を引きやすくなるので注意が必要です。利尿作用があるカリウムが多く、体内にある過剰なナトリウムを排出します。老廃物、毒素も排出して血液を浄化するので血液と細胞の働きを正常化します。肉食の多い人は特によく酒の肴に加えておくと酒毒も消す効果があります。昔から胃腸に良い食品としても親しまれています。味噌漬けやぬか漬けにするとビタミンB1や酵素が増えて、なお胃腸を支えてくれます。
キュウリに含まれる栄養素と効能
きゅうりはギネス世界記録で「カロリー(発熱量)の最も低い果実(Least calorific fruit)」認定されています。カロリーの元となる栄養素は少ないものの、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。つまり、きゅうりはカロリーや糖質を抑えつつ、不足しがちな成分を補える野菜なのです。きゅうりの可食部100gあたりの主な栄養価は下記になります。
エネルギー13kcal
糖質1.9g
ビタミンK34μg
ビタミンC14mg
食物繊維(総量)1.1g
銅0.11mgモリブデン4μg
(きゅうりの可食部100gあたりの主な栄養価になります。)
カリウム
必須ミネラルであるカリウムは、ナトリウムとともに体内の浸透圧維持を担っています。野菜や果物にはカリウムが豊富なものが多く、きゅうりもそのひとつです。カリウムは食塩の摂取量が多い日本人にとって嬉しい、体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出を促す働きがあります。高血圧やむくみの予防にも効果的です。また、カリウムは発汗によって失われるため、汗をかきやすい夏場に不足しやすくなる傾向にあります。夏に旬を迎えるきゅうりは、汗で失われたカリウムの補給にぴったりだといえるでしょう。
ビタミンK
ビタミンKは油に溶けやすい脂溶性ビタミンのひとつです。通常、腸内細菌の働きで作られる成分ですが、食品からも摂取できます。他にも、怪我をした際の血液凝固を助けてくれたり、カルシウムへの沈着を促して骨を丈夫にしてくれたりする働きがあります。
ビタミンC
ビタミンCは水溶性ビタミンのひとつで、コラーゲンの合成を助けたり、鉄分の吸収を促進したりする栄養素です。栄養素として働くだけでなく、活性酸素を除去する抗酸化作用もあります。また「きゅうりはビタミンCを壊す」といわれていますが、実際にそのような心配はありません。きゅうりはビタミンCを酸化する酵素を含み、その働きで生じる酸化型のビタミンCは、体内で再びビタミンとして働き続けてくれます。
食物繊維
食物繊維とは、食品中に含まれる消化されない成分のことです。他の栄養素とは異なり、体内には吸収されません。しかし、腸内環境を整えて、便秘を防ぐ働きがあり「第六の栄養素」とも呼ばれています。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分類されており、両者をバランスよく摂ることが重要です。きゅうりには、不溶性食物繊維(100gあたり0.9g)を中心に、水溶性食物繊維(100gあたり0.2g)も含まれています。
銅・モリブデン
きゅうりの微量なミネラルの中には、銅とモリブデンが含まれます。銅は鉄とともに、貧血予防につながる重要なミネラルとして知られています。モリブデンはタンパク質の代謝に関わり、子どもの成長のためにも欠かせない栄養素です。
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※参考文献一覧
東城百合子、野草と野菜、三笠書房、2019、p83
ふるなび
https://furunavi.jp/discovery/knowledge_food/202210-cucumber/