オクラ  【秋葵】

野菜・その他

オクラ     【秋葵】

【効き目】
消化不良、便秘、疲労、高脂血症など


余分な熱を冷まし、体にうるおいをもたらします。乳腺炎など、熱をもった腫れや、おできなどに効果的。また、胃腸に働いて、消化不良や便秘の改善に良いでしょう。疲れた体の滋養強壮に役立ちます。水溶性食物繊維のペクチンが豊富で、便秘と下痢の改善に有効。コレステロールの吸収を妨げる働きで、高脂血症を予防します。多糖類は、タンパク質の吸収を助け、胃の粘膜を守る働きもあります。オクラは、アオイ科トロロアオイ属の植物です。夏の7月~9月に旬を迎え、なすやピーマンとともに夏野菜としてよく食べられます。オクラ独特の粘りは夏バテ予防や胃腸の調子を整える働きがあるといわれているため夏の食卓にはぴったりの食材です。

オクラの歴史
オクラの原産地については諸説ありますが、アフリカ北東部という説が有力であり、紀元前から食べられていたともいわれています。18世紀にはアメリカ南部で栽培されるようになり、日本には江戸時代末期から明治初期に伝わりました。当時はオクラ独特のヌメりや青臭い香りからあまり好まれていませんでしたが、昭和30年代から一般に普及し、現在では健康野菜として広く食べられるようになりました。

オクラの種類

五角種
一般的によく見られる種類で横に切ると断面がきれいな五角形になることから五角種と呼ばれています。開花後5日目ぐらいの長さが5~6㎝の若いオクラが最もおいしいといわれています。

ミニオクラ
長さが約2~3㎝ほどのオクラの幼果です。

赤オクラ
生だと全体が赤く、加熱すると緑色になります。五角種に比べて粘りが少なく、味が濃いことが特徴です。比較的柔らかく、生で食べることができるのでサラダにもおすすめです。

丸ざやオクラ
さやが丸い形をしていることが特徴です。先端部分が細く淡い緑色をしており柔らかいため家庭菜園に向いています。成分は五角形のものと変わりません。

島オクラ
沖縄で多く栽培されており、一般的なオクラに比べ大きく育っても果肉が柔らかく食べやすいことで知られています。

オクラに含まれる成分と性質
オクラ独特の粘り成分は水溶性食物繊維のペクチンです。これらの成分には共通して整腸作用があります。また、ペクチンは糖分やコレステロールの吸収を抑え血糖値を安定させたり、血液中のコレステロールを減らす働きがあります。この他にもオクラには夏バテ予防に役立つビタミンB群、ビタミンCや免疫力を高めるビタミンA、骨を丈夫にするカルシウムなどが含まれています。

おいしいオクラの選び方
長さが5~6㎝の小ぶりのものでさやの角がくっきりとしているものがおいしく新鮮な証拠です。大きすぎるものは熟しすぎていることが多く、果肉や種ともにかたく味が落ちてしまいます。また、へたやさやの周囲に黒い斑点などがあるものは鮮度が落ちている可能性があるのでおいしいオクラを見分ける目安になります。うぶ毛がやわらかく均一に生えそろっており、切ったときに切り口がきれいで緑色の濃いものがおすすめです。

オクラの保存方法
鮮度が落ちるとかたくなり、風味も落ちるため、できるだけその日のうちに使い切ることがおすすめです。オクラはとても乾燥に弱いためポリ袋でキッチリと封をして冷蔵庫の野菜室で保存するといいでしょう。また、低温に弱く、温度が5℃以下になると低温障害を起こすことがあるので注意が必要です。真夏以外では常温でも日の当たらない涼しい場所であれば問題ありません。

オクラのおいしい食べ方
オクラの粘り成分は細かく刻んだり、たたいたりとオクラの組織を破壊することで引き出すことができます。熱を加えることでさらに粘り成分が出てきますが、茹で過ぎるとせっかくの栄養分が損なわれるので注意が必要です。また、オクラ表面のうぶ毛は塩をまぶしてこすりとると口当たりがよくおいしく食べられます。さやの周りの角張った部分には苦みがあるのでまるごと使うときは削りとって使うことをおすすめします。

オクラの効果

血糖値の上昇を抑える効果
オクラに含まれるペクチンには糖分の吸収を抑制する働きがあるため、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。この働きによりインスリンの分泌が低下し、糖尿病などの予防にもつながります。

コレステロール値を下げる効果
オクラに含まれるペクチンにはコレステロール値を下げる効果があります。ペクチンは体内で胆汁酸や食物中のコレステロールが吸収されるのを防ぎ、コレステロール値を下げます。コレステロール値が低下すると、動脈硬化や高血圧の予防につながります。また、ムチンには脂肪や悪玉(LDL)コレステロールの吸収を抑制する働きがあるといわれています。ただし、これらの効果を期待するときは水溶性なので水に長く浸していたり茹で過ぎたりしないように注意が必要です。

便秘・下痢を解消する効果
オクラに含まれるペクチンには便秘・下痢を解消する効果があります。ペクチンは腸内の善玉菌の増殖を促すことで便の量を増やし腸の環境を整えてくれます。腸の中をきれいにすることで食事からの栄養をしっかりと吸収できるようになるため疲労回復にもつながります。

疲労回復効果
オクラに含まれるペクチンには胃壁を保護し、たんぱく質の吸収を助けてスタミナを強化してくれます。また、β-カロテンやビタミンB1、ビタミンC、カルシウム、などもバランスよく含んでいるため疲労の回復やミネラル補給にも役立ちます。

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※参考文献一覧
薬膳と漢方の食材小事典
2019、日本文芸社 p87
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/okra/

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