コンニャク 【蒟蒻】
【効き目】
解毒作用、腎臓病、肝臓病の改善など
コンニャクは低カロリーのアルカリ性食品で、脂肪の取りすぎを防ぎカルシウムを補い血液を浄化してくれる。栄養を摂りすぎの現代人に多いに役に立ちます。でも、ただの低カロリーの美容食ではありません。コンニャクの材料になるコンニャク芋は1年や2年では育たず、立派な芋になるには3年かかるそうです。3年間、風雪にもまれながら大地にしっかり根を張って育ってきた芋からつくるコンニャクには、大地のエネルギーが満ちているのです。コンニャクに含まれるコンニャクマンナンは、人には消化できないが、この不消化分が腸の雑菌の働きを弱め、毒素を流してくれる。またコンニャクの特殊酵素が腸の清掃をし、脂肪の吸収を調節する。コンニャクはコンニャク芋の粉からつくるが、昔は灰汁水(灰を水に浸してとった上ずみ)を使って固めた。これは栄養的には最高の方法です。最近は石灰(カルシウム)を使っています。最近の市販コンニャクは水分が多くて腰がなく防腐剤入りの水に浸けてあって感心しません。手作りのコンニャクには弾力がありシコシコとしてとても美味しい。
こんにゃくの歴史
こんにゃくはコンニャクイモを原料としています。今でも東南アジアにはこのコンニャクイモの仲間が数多く自生し、その種類は約130種類ともいわれています。こんにゃくの歴史は古く6世紀頃仏教とともに中国より伝わったとされその後、精進料理として広まったと考えられています。平安時代の書物にこんにゃくの記述が認められたことや世界三大美女の一人といわれる小野小町も歌に詠んでいたことから昔から親しまれていた様子がうかがえます。近年では中国をはじめ東南アジアの各国で日本向けの食用としてこんにゃくの原料となるコンニャクイモが栽培されています。
こんにゃくの製造方法
つくり方はコンニャクイモを薄く切って乾燥させ、さらに細かい粉にしてからつくる方法が主流です。これは1700年代の常陸の国(現 茨城県)の中島藤右衛門が発見した方法です。この加工法によって一年中こんにゃくをつくることが可能になりました。コンニャクイモはとても腐りやすかったため、この方法が発見されるまでは収穫時期である秋限定の食べ物であり貴重とされていました。
こんにゃくの旬と種類
こんにゃくの旬は11月~1月です。コンニャクイモの精粉を使うと白いこんにゃくになり、生芋をつかった場合は芋の皮が入ってしまうため、黒っぽくなります。最近の黒こんにゃくは精粉を使ったものが多いのですが、昔からのつくり方を見慣れている地方では白いこんにゃくがあまり好まれなかったため、生芋からつくるこんにゃくに似せるように、アラメやヒジキなどの海藻粉末で色をつける場合が多くなっています。
良いこんにゃくの見分け方
①さわって適度に弾力があるもの
②水っぽくなくやわらか過ぎないもの
③食べるとシコシコと食感があるもの
④煮たときに小さくなり過ぎないもの
です。この4つのポイントを見てこんにゃくを選ぶと良いでしょう。
こんにゃくの調理方法と臭み抜き
こんにゃくの主成分であるグルコマンナンには臭いや味はありませんが、エグミの元となるアクや凝固剤として使用する水酸化カルシウムなどが含まれていることから特有の臭みやヌルヌル感がでてきます。アクを取り除くため、下ゆでしたり塩でもみ洗いして臭みを消すと食べやすくなります。また手でちぎったり、格子状に切り目を入れる、フォークでつついて穴をあける等、表面積を大きくするように調理することが大切です。またこんにゃく自体に栄養素はあまりありません。調理する場合は炊き合わせやほうれん草の白あえなど、ほかの食材を組み合わせて味や食感を楽しむとよいでしょう。たたく、から煎り、ゆでる、揚げるなどの調理法もおすすめです。こんにゃくの健康成分はグルコマンナン(コンニャクマンナン)で、80%が水溶性の食物繊維です。人体ではほとんど消化されず腸の働きを活発にして体内の老廃物を外に出します。水を吸って何十倍にも膨れ上がるため満腹感が得やすく低カロリーでダイエット食品にも使われます。
コンニャクの効果
腸内環境を整える効果
コンニャクに含まれるグルコマンナンは水に溶け、食品の水分と結びついて粘り気の強いゲルをつくります。腸内で害のある物質を体外に排出したり水分を吸収して便のかさを増やして便秘を解消してくれます。グルコマンナンは腸内細菌で分解されるとオリゴ糖ができ、オリゴ糖がビフィズス菌のえさになって腸内環境を整えます。また、コンニャクに含まれる豊富な食物繊維は消化されずに腸まで届きますから老廃物や有害物質を吸着させて体外に排出する働きから腸内環境を整える効果が期待されているのです。
生活習慣病の予防・改善効果
コレステロール値の上昇抑制をはじめ、体内の不要な物質や有害物質を体外に排出したり、糖分の吸収をゆるやかにする効果があります。さらに食品に含まれる塩分を排出して血圧を下げたり、胆汁酸を排出して血液中のコレステロールを減らして動脈硬化を防ぐ効果も期待されます。また脂質異常症や糖尿病予防にも効果的ともいわれています。
コンニャクはこんな方におすすめ
○便秘でお悩みの方
○生活習慣病を予防したい方
○腸内環境を整えたい方
⭐︎個人的に気になる商品♩
京都 創業一〇〇年余年の老舗企業がコラボする。伝統辛子酢味噌で味わう『京都老舗刺身こんにゃく』
良かったら覗いてみてくださいねー♩
※商品サイト
※参考文献一覧
東城百合子、野草と野菜、三笠書房、2019、p93〜94
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/konnyaku/#:~:text=コンニャクイモの球茎を,として注目されています%E3%80%82