モミ (マツ科)
【効き目】
殺菌、抗炎症、鎮痛、免疫刺激、抗ウイルスなど
モミの木は学名を(アビエス)、ラテン語で「永遠の命」という意味を持ち、その名の通り1000年以上も生きているものが多くある針葉樹です。針葉樹は、葉が針状にとがっているのが特徴で、その大半が冬でも葉をつけている常緑樹に分類されます。モミ属の植物は、樹皮が白みがかっているものが多いですが、モミの木の樹皮は茶色いのが特徴です。成長すると樹高は60メートル以上にもなり、自然下ではカナダやヨーロッパ、ヒマラヤなど比較的寒いところに生えています。しかし、温かい地域に植林をしても育つため、世界中様々な地域で見ることが出来ます日本では秋田県から鹿児島県の屋久島にかけて、広い範囲で自生している樹木です。東京でも皇居外苑内では自然林を見ることができます。
日本のクリスマスツリーは「ウラジロモミ」
日本で主に使われているクリスマスツリーは、日本の特産種である「ウラジロモミ」という品種。葉の裏側が白く、葉に光沢があるのが特徴で、遠くから見るとシルバーのような色合いに見えることから、日本のクリスマスのシンボルツリーとして親しまれています。
クリスマスツリーに使われる理由
モミの木がクリスマスツリーと結びついた歴史はとても深く、クリスマスの文化が生まれる前、古代ゲルマン人の時代にまでさかのぼります。古代ゲルマン人が暮らす北欧は冬は寒さが厳しく、どんなに寒い時期でもモミの木は常に緑色の葉をつけていました。このことからモミの木は「永遠の命の象徴」と考えられ、特別に扱われてました。その後、色鮮やかな緑を楽しめるモミの木は、強い生命力の象徴として、キリストの誕生を祝うクリスマスに使用されるようになったと言われています。
モミ精油の種類
モミ属の植物は世界に約40種あると言われており、主にアメリカ大陸産のバルサムファー、ヨーロッパ原産のシルバーファー、ロシアや東アジア原産のシベリアンファーの3種が使われている事が多いようです。また、それぞれ原料によって芳香成分・香りには差があります。森林浴気分で心をリフレッシュさせてくれ、元気とパワーを与えてくれます。また、抗菌、抗ウイルス、免疫刺激作用がある事から、風邪などが流行る冬時期に、香りをお部屋に広げる芳香浴にとても適しています。
バルサムファー(学名:Abies balsamea)
甘さのあるさっぱりした森林系の香り
シルバーファー(学名:Abies alba)
若干バルサム感があり温かい木の香り
シベリアンファー(学名:Abies sibirica)
ほんのり甘さとカンファー感のある森林の香り
モミの効能
鎮静作用など
神経が高ぶったりイライラしたりするときなどに、心を落ち着かせてくれる働きがあるとされています。また、気持ちが落ち込み気味になっているときに使うと、森林浴をしているようなやさしい香りが気分をリフレッシュさせてくれ、元気とパワーを与えてくれるとも言われています。モミの成分であるカンファー調の香りや針葉樹に特有の香りのα、β-ピネン、リモネンなどの香りが、まるで森林の中にいるようなさわやかな気分にして、鎮静・リフレッシュさせる効果があります。
さらに、マツ科の植物に含まれる成分、酢酸ボルニル(ボルニルアセテート)がθ波(シータ波)を増強し、自律神経の緊張や覚醒状態を緩和してイライラを落ち着けたりする効果であったり、安眠を促進する作用があります。
抗炎症、免疫向上、血行促進作用など
呼吸器系の症状に効果的とされており、コップや洗面器などにお湯を入れ、精油を数滴落としてから、口若しくは鼻から蒸気吸入すること喉の痛みや呼吸器系のケアに役立ちます。また、血行促進作用が体をあたためるので、寒い日にお風呂に数滴入れて楽しむのもおすすめです。
抗菌、抗ウイルス、消臭作用など
抗ウイルス作用が期待できるので、お部屋に香りを拡散させる芳香浴として活用する感染対策におすすめです。また、抗菌・消臭作用があるため、アロマスプレーでマスクの外側や靴の抗菌・消臭対策にも活用できます。α-ピネンやリモネンなどの成分含有率が高く、血行を促進して体を温める作用があることから、冷えの軽減や神経痛、関節痛、筋肉痛、腰痛、肩こり、リウマチなどにも有効とされています。
そして酢酸ボルニルの抗菌作用やモノテルペン炭化水素類による抗菌作用・抗ウイルス作用、α-ピネンやリモネンの免疫力向上効果などにより、風邪や季節性インフルエンザなどの感染症の症状抑制に効果的です。加えて、α-ピネンには空気の抗菌・清浄作用にも優れているため予防的観点からもその効果が期待できるといえるでしょう。
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※参考文献一覧
ナチュラルオーガニックコスメ専門サイト | ネイチャーズウェイ オンラインhttps://online.naturesway.jp/column/naturesway/