ヒース          (ツツジ科)

ハーブ

ヒース          (ツツジ科) 和名    エリカ、ギョウリュウモドキ

【効き目】  
美白、尿路消毒、抗菌、色素沈着、膀胱炎や尿道炎などの泌尿器系感染症、結石予防、リウマチ、関節炎、痛風など

ヒースは、アルプスの山々や地中海地方に育成する常緑樹で、ピンクの花をつけます。自然療法では、ヘザーと呼ばれています。メラミン色素の合成に関わる酵素チロシナーゼの活性を抑制するアルブチンが含まれ、美白に役立ちます。また、泌尿器を浄化する働きもあり、結石予防や感染症対策、良性の前立腺肥大による排尿障害などの植物療法で用いられます。ヒースはツツジ科に分類される植物で、ヘザーフラワーとも呼ばれています。アルブチンを含み美白効果が期待できることが報じられ、夏場の紫外線対策・シミ予防などに嬉しいハーブとして注目されています。ハーブティーとして飲むだけではなく、化粧水や手作りのコスメ原料としても人気ですね。他にも抗酸化作用を持つフラボノイド類などが含まれていますから、肌老化・くすみなどの予防や軽減に繋がる可能性もありますよ。鎮静作用がありリラックス効果が期待できるという説も。本来ヒース(heath)という言葉はイギリス北部やアイルランドの荒地を示す言葉でしたが、そこに群生する独特の低木植物もヒースと呼ばれてるようになりました。古くから荒地に生い茂り、人々の農耕や旅路を妨げる存在であったと同時に、ベッドの代わりや屋根葺き・箒の材料として、燃料、飼料などとして用いられてきた生活に根ざした存在であるとも言えるでしょう。現在ヒース(Heath)もしくは学名からエリカ(Erica)という呼び名は、ツツジ科のエリカ属とカルーナ属(ギョリュウモドキ)の低木植物の総称として用いられています。エリカ属、カルーナ属、ダボエキア属の3つを総称して「ヘザー(Heather)」と呼ぶことから、ハーブでもヘザーフラワーと呼ぶこともあります。ヒースには野生種でも700種類以上と非常に多くの種類がありますが、全体の9割程度は南アフリカが原産であり、残り1割はヨーロッパなどを原産とします。園芸種はさらに多く合わせると1000種以上が存在しているとも言われていますし、日本にもジャノメエリカ(蛇の目エリカ、学名:Erica canaliculata)など数種が定着しています。園芸用としてはエリカやカルーナなど属名で呼ぶことが多いようです。古くはスコッチウイスキーの原料や根をパイプの原料としても用いていましたし、幸運を呼び寄せる・悪運から身を守るなどのお守りとして用いられた時期もあったようです。近年はヒース(ヘザーフラワー)ティーに含まれるアルブチンの美白効果が注目され、夏場の紫外線対策・シミ予防など美肌作りに役立つハーブティーとして人気のほか、石鹸や化粧水など化粧品にも配合されています。

ヒース(エリカ/ヘザー)の栄養・成分・期待できる効果


ヒースティー(ヘザーフラワーティー)
美白・美肌作りに
飲用・外用(化粧品など)ともに美白・美肌効果が期待出来ることから、ヒース(ヘザーフラワー)は女性の人気が高まっているハーブと言えます。ハーブティーとして引用する場合は、香りは少しあるものの味は薄めなのでブレンドした方が飲みやすいでしょう。

アルブチンによる美白
ヒースティーが美白に役立つお茶と言われる大きな要因として、美白効果があるとされる成分「アルブチン」を含んでいることが挙げられます。アルブチンは皮膚科などでも用いられる美白成分ハイドロキノンとブドウ糖が結合したもので、メラニン色素作り出す酵素であるチロシナーゼの働きを阻害する=メラニン色素生成を抑制する働きがあります。そのほかヒース(ヘザーフラワー)に含まれているタンニンにも皮膚保護作用や美白作用が報告されていますから、アルブチンと相乗して美肌・美白に役立ってくれそうですね。

老化防止(抗酸化)にも期待
ヒース(ヘザーフラワー)はタンニンやフラボノイドなど抗酸化作用が期待できるポリフェノール類も含んでいます。酸化ダメージによる健康リスク低減に役立つことはもちろんのこと、シワやたるみなどお肌の老化予防にも役立ちますし、血液を綺麗にすることから肌のくすみ解消・透明感の向上効果なども期待出来ます。
酸化や糖化による肌の劣化やくすみが気になる方はマルベリーリーフ(桑葉茶)やマテ茶、総合的な美肌効果を期待するのであればエルダーフラワーやローズヒップなどとブレンドすると良いでしょう。

肉体面への働きかけ
泌尿器系トラブル・むくみに
ヒース(ヘザーフラワー)に含まれているアルブチンは尿中で分解されると一部はハイドロキノンとなります。ハイドロキノンは腎細胞を刺激することで尿の排出促進を促す働き(利尿作用)があり、加えて殺菌作用もある事から、膀胱炎・尿道炎・腎炎などの尿路感染症にも用いられます。ハイドロキノンとしての働きが期待できるアルブチン以外にミネラルも含まれているため、そちらからも利尿や循環サポートが期待出来るでしょう。むくみ予防や結石予防などにも有効と考えられています。

痛風・リウマチなどに
ヒース(ヘザーフラワー)は腎臓機能を高め排尿を促す働きがあることから、尿酸の排出を促し痛風の予防や緩和に有効と考えられています。また関節炎やリウマチの痛みの緩和にも効果が期待出来るという説もあります。

そのほか期待される作用
ヒース(ヘザーフラワー)は収斂作用を持つタンニンを含むため、下痢の改善や咳止めにも有効と考えられています。またタンニンはリンパ球の機能を高めて免疫力を向上させる働きも期待されていますので、風邪予防や風邪の初期症状ケアなどにも効果が期待できるでしょう。
ヒースの花部分にはミネラルが含まれるため精神・肉体面の強壮や疲労回復にも役立つと考えられています。また鎮静作用があるとされ、不眠の緩和などにも有効と言われています。

お茶以外の使い方(外用)で期待できる効果
スキンケアに

ヒース(ヘザーフラワー)はアルブチンを含むため、飲用だけではなくハーブティーを化粧水として利用したり、手作りクリームに加えることでも美白効果(色素沈着の予防・改善効果)が期待出来ると考えられています。出来てしまったシミのケアにはピーリング効果のある化粧品と合わせて用いるとより効果的と言われています。また殺菌作用からニキビ予防や改善にも用いられています。ニキビが気になる場合は石鹸に浸出エキスを練りこんだりパックとして用いると良いとされています。収斂作用もありますので、脂性肌・脂っぽさが気になる部分に用いても良いでしょう。

※アルブチンはハイドロキノンよりも刺激が低い成分とされていますし、アルブチン含有量がそこまで高くないヒースを使う場合は刺激は少ないと考えられています。また天然素材ですから合成アルブチンよりも刺激は少ないとする説もありますが、全ての方に合うというわけではありません。事前にパッチテストを行ってから利用するようにしてください。

ハーブバスとして
ヒース(ヘザーフラワー)は入浴用としてもよく用いられるハーブです。美肌効果やボディニキビ予防などに効果が期待できますし、リウマチ・神経痛・関節痛などの緩和にも役立つと考えられています。リウマチ・神経痛・関節痛にはジュニパーベリーやキャッツクローなどとブレンドして利用すると良いでしょう。

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※参考文献一覧
すすきちえこ、はじめてのハーブ手帖、メディアパル、
2020、p112
ボタニカル♩ラブ
https://botanicalove.com/heath01/

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