セントジョーンズワート  (オトギリソウ科)

ハーブ

セントジョーンズワート  (オトギリソウ科) 和名    セイヨウオトギリソウ

【効き目】
抗うつ、消炎、鎮痛、軽度から中程度の抑うつ、季節性感情障害、生理前症候群、創傷など

絶望や不安、恐怖などの暗い心に太陽のような明るさをもたらす効能から、「サンシャイン・サプリメント」と呼ばれています。メディカルハープとして、うつ症状の緩和や季節性感情障害対策に用いられます。五月病など気分の落ち込みの気配を感じたら、ハーブティーで対策を始めましょう。更年期障害にも効果が期待できます。夏至の日(聖ヨハネの日)に収穫されたセントジョーンズワートは治癒力が高いとされ、この時期に咲く黄色い花にはヒペリシンという成分が合まれます。ヒペリシンは赤色色素を持ち、植物オイルやエタノールに漬けると赤くなります。これを傷や火傷に塗るなど外用に用いることができます。ただしヒペリンンには光毒性があるので、肌が白い人はとくに注意が必要です。使用については厚生労働省からも注意喚起が出ています。薬物代謝酵素を誘導するため、ピルや抗HIV薬、強心薬、免疫抑制薬,気管支拡張薬、血液凝固防止薬などとの併用は避けることとされています。セントジョーンズワートは、日本では西洋弟切草(セイヨウオトギリソウ)と呼ばれる根茎性の多年草ハーブの一種で、花びらの端に黒い点のついた黄色の明るい花を咲かせます。名前の由来となったセントジョーンズとは、聖ヨハネ(英名セント・ジョン)を意味しています。聖ヨハネの誕生日(6月24日)頃までに咲くこの花の花びらをこすると、赤い液体がにじみ出たことから、古代ヨーロッパでは魔除けに使われていました。セントジョーンズワートの民間薬としての利用の歴史は古く、古代ギリシャ時代に遡ります。その薬効成分が様々な不調や病気の改善に効果があるといわれ、ヨーロッパでは昔から「悪魔を追い払うハーブ」として用いられてきました。外用として切り傷や火傷の治療、内服では不眠症や更年期症状、うつ症状の治療薬として重宝されてきました。

⭐︎個人的に気になる商品♩

【Nature’s Way】ストレスサポートサプリSt. John’s Wortセントジョーンズワート



抗うつ薬にも勝るとも劣らないハーブ
セントジョーンズワートがうつ病の治療薬として注目を集めたのは、1980年代になってからのことです。著名なイギリスの医学誌に、ハーブに関する30例の研究が取り上げられ、セントジョーンズワートが抗うつ剤と同様の効果を示すという発表がなされました。症状が改善した上、副作用もみられなかったことから、一躍人気のハーブとなりました。ハーブ活用の先進国であるドイツでは、神経系の回復強壮剤ともいえるセントジョーンズワートの優れた効能効果に関して、1980年代から数多くの臨床試験が行われてきており、うつ症状の改善と副作用の心配が少ない優れた安全性が実証されてきています。コミッションEは、セントジョーンズワートをうつ症状改善のための使用を承認しています。一方、アメリカでは医薬品としてではなくサプリメントとして扱われていますが、「サンシャインハーブ」や「ハッピーハーブ」などと呼ばれ、心を前向きにして気分を向上・安定させる元気が出るサプリメントとして親しまれています。軽症度から中等度のうつ病、更年期障害、自律神経失調症などの症状を訴える人に愛用されています。

日本でのセントジョーンズワートの利用
セントジョーンズワートの薬効成分を摂取するために、エキスを抽出したサプリメントが広く販売されており、日本でもうつ病や不眠症で悩む人などに用いられています。うつ病や睡眠障害のみならず、イライラやストレスによる不安を抑えて精神を安定させる効果があるとされ、利用されています。

セントジョーンズワートに含まれる成分と性質
人間の脳内では、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンといった化学物質が神経細胞間の情報を伝達する役割をしています。ところが、うつ状態では、意欲や気分を高めるために必要とされるこれらの神経伝達物質が減少しています。セントジョーンズワートには、神経伝達物質を分解するモノアミン分解酵素の働きを抑えるヒペリシンの作用と、 脳内にあるセロトニンが他の神経細胞に再吸収されるのを防ぐヒペルフォリンの作用があり、この2つの有効成分の相互作用によって、脳の神経伝達物質のバランスを整え、気分の落ち込みをやわらげることでうつ症状を改善させると考えています。

摂取の際の注意点
セントジョーンズワートは、単独で使用した場合の副作用はほとんどありません。ただし妊娠中、授乳中の経口摂取は、危険性が示唆されているため注意が必要です。副作用がおこる可能性としては非常に低いと考えられ、その主な症状は胃腸の不調、口の渇き、めまい、日光過敏症です。すべての副作用はセントジョーンズワートの摂取をやめるとすぐに消えていきます。持病を持つなどして薬を飲んでいる場合、他の医薬品と併用する際には十分注意が必要です。セントジョーンズワートは肝臓での薬剤代謝酵素に影響を及ぼし、他の医薬品の血中濃度を変化させてしまいます。具体的には、鎮痛薬、抗うつ薬(SSRI)、ジゴキシン(強心薬)、経口避妊薬(ピル)、テオフィリン(気管支拡張薬)、抗てんかん薬、インジナビル(抗HIV薬)、 抗不整脈薬、ワーファリン(血液凝固防止薬)などを服用している場合、薬の効き目が弱くなったり、副作用が強く出る可能性があるため、服用する前に医師への確認が必要です。

セントジョーンズワートの効果

うつ症状を改善する効果
脳内の神経細胞はシナプスを通じて情報伝達が行われています。うつ症状は、脳内のセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン等の気分の調節に関わるモノアミン(神経伝達物質)が欠乏すると起こるとされています。セントジョーンズワートには、他のハーブにはほとんど含まれていないヒペリシンという特有の成分があり、セロトニンを分解する酵素の働きを抑え、セロトニンの濃度を上げると考えられています。そして、脳細胞から放出されたセロトニンは、すべてが脳細胞に届くわけではなく、もとの脳細胞に戻ってしまう性質を持っていますが、ヒペルフォリン成分がセロトニン再取り込みを抑える働きを持っているため、これらが脳の神経伝達物質のバランスを整えて機能回復を図り、うつ症状を改善します。1993年ドイツで行なわれた臨床試験では、ストレス症状、うつ症状に悩む3250名に対して、1日に300mgのセントジョーンズワートを3回摂取する試験が4週間の期間で行なわれました。結果、82.8%が 「症状が改善した、もしくは症状が無くなった」 と返答し、医師による客観的評価でも、79.9%が 「症状が改善した、もしくは症状が無くなった」と報告しているという臨床試験が行われています。また、他の臨床試験ではドイツにてセントジョーンズワートとプラセボ(偽薬)による二重盲検法の試験が行なわれた。6週間の期間、72名の半数にセントジョーンズワート300mg、その他の半数にはプラセボ(偽薬、つまり何の効果も持たないニセ薬)が1日3回投与されました。結果、セントジョーンズワートを摂取した81%にうつ病の症状の改善がみられたという報告があります。

不眠を解消する効果
うつ病が起こる原因には様々な事柄が関連していますが、原因のひとつであるイライラやストレスは、体内のメラトニンというホルモンの不足により起きやすくなります。メラトニンはセロトニンから合成されるホルモンのため、脳内のセロトニン減少を抑えるセントジョーンズワートの働きによって、精神を安定させることができます。脳の活動を調節する役割を担うメラトニン不足が緩和されれば、不眠や睡眠障害からも脱出することができると考えられています。

更年期障害や月経前症候群の症状を改善する効果
更年期障害や月経前症候群の症状に見られるイライラや抑鬱感の原因のひとつに、脳内神経伝達物質セロトニンの分泌低下が考えられます。セントジョーンズワートを摂取することで、セロトニンの取り込みや分泌低下が抑えられ症状を改善することができます。

⭐︎個人的に気になる商品♩

【Nature’s Way】ストレスサポートサプリSt. John’s Wortセントジョーンズワート

セントジョーンズワートティー[1.5g×60ティーバッグ]●西洋オトギリソウ・リラックスハーブティー|ヴィーナース

良かったら覗いてみてくださいねー♩

※商品サイト

Amazon

https://amzn.to/3rFLa8j

※参考文献一覧
すすきちえこ、はじめてのハーブ手帖、メディアパル、
2020、p61
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/st-johns-wort/

タイトルとURLをコピーしました