まいたけ 【舞茸】

野菜・その他

まいたけ    【舞茸】


【効き目】
高コレステロール、肌荒れ、肥満など

季節に問わず手に入りますが、旬は秋。気を補い、余分な水分を排尿し、血流を改善します。コレステロールや血糖値の上昇を抑えるので生活習慣病の予防に積極的にとりましょう。肥満防止も期待できます。免疫力を高め、ガン抑制効果があるβ-グルカンのほか、便秘予防や美肌に有効な食物繊維も豊富です。マイタケは、サルノコシカケ科のキノコです。独特の香りと食感、うまみを持ち食用として人気があります。野生のマイタケは秋にミズナラやクリ、ブナなどの広葉樹の根本周辺に生えますが、非常に数が少ないため昔から「幻のキノコ」と呼ばれ、マツタケと同等もしくはそれ以上に珍重されています。現在では、販売しているマイタケのほとんどが人工栽培されているものです。マイタケという名前は、「思わず踊りだしてしまう」ほど味がいいことから、「舞茸」の名がついたとされています。

マイタケの歴史
マイタケは、アジアやアメリカ、ヨーロッパをはじめ日本にも古くから自生していました。周期的にマイタケが生育するミズナラなどの木はマイタケの採集者によって極秘とされ、家族にもその場所は明かされなかったといわれる程、貴重なキノコとして扱われていました。1983年頃から人工栽培で大量に生産されるようになり、食用として普及しました。マイタケの自然栽培は、しいたけやなめこのように直接原木に種菌を接種しても育たないことから困難とされていました。しかし、原木を殺菌して栽培する方法が開発されてからは、大型で、より天然に近いマイタケが栽培できるようになりました。さらに、1990年代頃から菌床栽培法が普及し始め、日本での生産量は年々増加しています。

マイタケの栽培方法
マイタケは原木栽培と菌床栽培の2種類の方法で栽培されています。

・原木栽培
原木栽培とは、枯れた丸太に直接種菌を植え付ける栽培方法です。マイタケを栽培する際にはミズナラ、コナラ、ブナ、クリ等の天然の広葉樹が原木に利用されます。

・菌床栽培(おがくず栽培)
菌床栽培とは、おがくずに米ぬかやふすまなどの栄養剤を加えたブロック状、または円筒形の培地を使って行われる栽培方法です。袋栽培とビン栽培があり、それぞれに適した品種があります。

マイタケの生産地
日本でのマイタケ生産量のトップは新潟県で、国内生産量の60%を占めています。次いで静岡県、福岡県と続きます。

マイタケの種類
マイタケは、色によって2種類に分けられます。

・マイタケ
かさの部分は茶褐色で平たい扇状のかさが何重にも重なっています。香りと歯ごたえの良さが特徴で、煮物や揚げ物など様々な料理に向いています。

・白マイタケ
アクが少なく、マイタケと違い調理時に色落ちしないという特徴を持っています。含まれている栄養素はマイタケとほぼ同じです。

マイタケの選び方、保存方法
軸は白く硬めでハリがあるもの、かさは厚みがあり触れると折れてしまうほどパリッとしているものが美味しいマイタケです。古いマイタケはかさが湿ってきます。
1~2日で色が黒ずみ風味が落ちます。水気を切ってペーパータオル等で包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存すると、2~3日持ちます。

マイタケに含まれる成分と性質
マイタケにはカルシウムの吸収を高め、骨や歯の代謝のサポートをするエルゴステロールや、便秘の改善に効果のある不溶性食物繊維・水溶性食物繊維、血行の促進に働くナイアシン等が豊富に含まれています。エルゴステロールはビタミンDの前駆物質で、紫外線が当たることでビタミンDに変化します。また、マイタケには免疫力を高める成分である水溶性食物繊維の一種β-グルカンが、キノコ類の中で群を抜いて多く含まれています。近年、マイタケに含まれているグルカンから、MD-フラクションやX-フラクションと呼ばれる成分が発見されました。MD-フラクションは、細胞性免疫を活性化する効果が期待されており、X-フラクションは血液・血管系の生活習慣病に有効であるという研究結果が報告されています。マイタケのうまみ成分や栄養素は水溶性のため、茹でると流れ出てしまいます。味噌汁や炊き込みご飯など煮汁ごと食べることができる料理に入れると、無駄なく栄養素を摂取することができます。

〜豆知識〜マイタケに含まれる酵素
マイタケにはマイタケプロテアーゼというたんぱく質分解酵素が多く含まれるため、生のまま茶碗蒸しに入れると茶碗蒸しが固まりません。茶碗蒸しに入れる場合は、この酵素を失活させるため加熱してから用いると良いでしょう。
また、細かく刻んだ生のマイタケを肉にまぶして調理すると、マイタケプロテアーゼの働きにより硬い肉も柔らかくなり、うまみも増します。

マイタケの効果

免疫力を高める効果
ウイルスなどの異物が体内に侵入してきた際には免疫機能が働きます。まず、体内に入ってきた異物は、白血球であるマクロファージにより有益なものか有害なものかが判断されます。その後、マクロファージは体内の免疫機能の指揮をとるヘルパーT細胞に、異物が侵入してきたことを伝えます。知らせを受けたヘルパーT細胞は異物を排除するため、ウイルスに感染した細胞を破壊するキラーT細胞や、腫瘍細胞などを傷害する作用があるNK(ナチュラルキラー)細胞に命令を下します。また、ヘルパーT細胞はリンパ球の一種であるB細胞にも異物が侵入してきたことを伝えます。B細胞は伝えられた情報をもとに、異物を捕まえるための特別なたんぱく質(抗体)をつくります。この3種類の細胞により、異物が体内に侵入しないための免疫機能が働いています。マイタケに含まれるMD-フラクションには、ヘルパーT細胞の増加やNK細胞を活性化させる働きがあることが報告されています。このため、マイタケを摂取することは、免疫機能を高めることにつながると考えられます。

動脈硬化や生活習慣病の予防・改善効果
体内に入った栄養素は、肝臓などに存在する様々な酵素によってコレステロールやブドウ糖、たんぱく質などにつくり変えられます。マイタケに含まれるX-フラクションには、コレステロールをつくる酵素の働きを阻害する作用があり、さらにコレステロールが胆汁酸に分解されて排泄されることを促進する働きがあると考えられています。また、マイタケに豊富に含まれる不溶性食物繊維が血中のコレステロール値を下げ、血中脂肪の上昇を抑える働きを持つことが研究により明らかになっています。これらの働きにより、マイタケには動脈硬化を予防する効果があるといわれています。また、マイタケには血圧を下げる効果があることもわかっています。
マイタケにはナイアシンが含まれているため、血管を拡張し血圧を下げる働きがあります。マイタケの摂取には、生活習慣病を予防、改善する効果があることが様々な実験により明らかにされています。

糖尿病を予防する効果
マイタケの摂取により、糖尿病の発症につながる耐糖能異常を改善できることが判明しています。また、マイタケの成分がα-グルコシダーゼの働きを阻害することにより炭水化物の吸収スピードが遅くなり、急激な血糖値の上昇を防ぐ効果があるという実験結果も出ています。これらの働きから、マイタケには糖尿病を予防する効果があると考えられます。

便秘を解消する効果
健康な生活に必要不可欠な食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は体内で水分を抱え込んでヌルヌルとしたゲル状になり、余分な脂肪や老廃物の吸収をやわらげる役割をします。一方、不溶性食物繊維は、水に溶けない食物繊維で、水分を吸収して数十倍に膨らみ、体内を刺激して老廃物を押し出す腸のぜん動運動を活発にします。ぜん動運動が活発になると、溜まっていた老廃物の排出が促進されます。マイタケには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が豊富に含まれており、便秘解消に効果があると考えられています。

ガンを予防および抑制する効果
マイタケの摂取の結果、ガン組織の縮小や症状の改善が見られたという実験結果が報告されています。また、マイタケに含まれるMD-フラクションには、免疫細胞であるNK細胞を活性化させる働きがあることが証明されています。この結果により、マイタケを摂取することによってガンを予防する働きがあると期待されています。また、抗ガン剤とマイタケを併用すると、抗ガン剤だけを使用した場合に比べ免疫力が20~60%高まることも確認されました。さらに、抗ガン剤による吐き気や脱力感、脱毛などの副作用を軽くする効果もあるといわれています。

骨や歯を丈夫にする効果
マイタケには、ビタミンDの前駆体であるエルゴステロールが豊富に含まれています。エルゴステロールは紫外線が当たることによりビタミンDに変化します。ビタミンDには、カルシウムの吸収を促進し、骨や歯の形成をサポートする働きがあります。

美肌効果
シミやそばかす、くすみの原因となるメラニン色素は、アミノ酸のチロシンがチロシナーゼという酵素によって反応することにより発生します。マイタケには、チロシナーゼ阻害物質メラニン色素の発生を抑制する効果があります。この働きによりメラニン色素の産生が抑制され、シミやそばかす、くすみを予防することができます。

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※参考文献一覧
薬膳と漢方の食材小事典
2019、日本文芸社 p143
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/maitake/

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