タイム                   (シソ科)

アロマ

タイム                   (シソ科)  和名       タチジャコウソウ

【効き目】
抗菌、去痰、鎮痙、気管支炎、上気道カタル、消化不良など

タイムは、シソ科の多年草でハーブの一種です。タイムという名前の由来には諸説ありますが、ギリシャ語で“勇気”を表す語が語源になっていることもあり、タイムは古くから、勇気や力の象徴とされてきました。中世イングランドでは、女主人からもらったスカーフに、騎士たちが勇敢さを表すためにタイムとミツバチの刺繍を施したそうです。和名ではタチジャコウソウやキダチヒャクリソウとして知られています。西欧諸国やアフリカに自生しているほか、比較的手入れが楽であるため栽培もされています。 高さは15~40cmほどで、細かい灰緑色の葉が密集してつき、葉に厚みがあるのが特徴です。春にはピンクや白の花を咲かせます。親しみがあるのはコモンタイムと呼ばれる種類ですが、香りや形状の違いによってさまざまな種類のタイムがあります。タイムの出回る時期は4月中旬~6月中旬にかけてです。乾燥した葉を使用するのが一般的で、主な成分として精油、フラボノイド、タンニン、苦味質、サポニンと、ポリフェノール成分であるロスマリン酸を含みます。 タイムは渋みとさわやかな香りが特徴のハーブで、肉類や魚介類の臭み消しに使われます。また、防腐力や殺菌力があるため、ハムやソーセージの香りづけにも用いられます。料理やティーのほか、入浴剤やポプリで香りを楽しむこともできます。入浴剤や湿布として用いれば、打撲や痛風、リウマチ、皮膚感染、風邪などに効果があり、ハーブティーでうがいをすれば、歯痛や口内炎にも効果があるといわれています。また、タイムの殺菌効果は非常に強いため、感染症の予防にも効果があり、せき、たん、ぜんそくなどの呼吸器系の障害や、風邪、インフルエンザなどの予防に効果的であるといわれています。消化促進効果もあるため、食べ過ぎた後の飲料として適しています。タイムは他のハーブと同じように、春先のガーデニングシーズンにポット苗として色々な種類が出回ります。ただし食用とされるのはごく一部です。料理やメディカルハーブとして活躍されるのは、コモンタイムという品種。園芸種では、クリーピングタイムが華やか小さな紫の花が人気ですが、食用には使われません。外用としてワイルドタイムエキスの名前で化粧品に配合されます。保湿、美白効果があります。植物療法では、主に消化不良の改善、咳止めなどに用いられます。ハーブティーを濃いめに入れ、咳がひどい時にはゆっくりと服用してみましょう。うがいをするだけでも効果が期待できます。風邪やインフルエンザが流行する前に咳止めシロップを作っておくのもオススメです。タイムはトマトやチーズを使った料理によく合います。また、ローズマリーと合わせて肉料理や魚料理に、スープの香り付けやピクルスなどにも使えます。伝統的なハーブ料理が広く親しまれています。

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タイムの歴史

タイムは何千年も前、古代エジプト、ギリシャ、ローマなどでも使われていました。スパイシーな香りや味が好まれていただけでなく、高い殺菌作用があるため、重要なハーブとして扱われていました。

タイムの生産地
原産地は地中海沿岸で、スペインなどの西欧諸国や、アルジェリアやチュニジアなどのアフリカ、小アジアに自生しています。比較的栽培が簡単なことから、最近は日本でも家庭などで栽培されています。

タイムの種類
コモンタイム
一般的なタイムの品種でスパイスとして使いやすい特徴を持っています。
レモンタイム
さっぱりとしたレモンの香りが特徴。レモンの代用として料理やティー、お菓子に使われます。
オレンジバルサムタイム
オレンジに似た柑橘系の香りを持ち、鶏料理や魚料理に、お菓子などに用いられます。
イブキジャコウソウ
滋賀県伊吹山で発見された品種。香料の原料や入浴剤など、香りを楽しむものに利用されます。

タイムの働き
タイムには強い殺菌力と抗真菌作用があります。チモールとオイゲノールという成分の相乗効果により、幅広い菌に対して高い殺菌効果を持ちます。皮膚感染にはハーブティーをしみこませたコットンや入浴剤としての利用がおすすめです。また、歯肉炎、口内炎などの口腔内のトラブルには飲用やマウスウォッシュとしても利用されます。タイムの高い殺菌力は、胃潰瘍の原因ピロリ菌に対しても働きかけることが研究でわかっています。のどの痛みや扁桃腺炎、インフルエンザなどの呼吸器系の感染症や、膀胱炎など泌尿器系の感染症にも効果を発揮します。その他に、タイムはローズマリーやセージなど地中海沿岸に育つ植物と同様、強い抗酸化作用があり、アレルギーの抑制にも効果を期待できます。また、タイムに含まれるフラボノイドには、体をリラックスさせる働きがあります。その結果、消化管のけいれんを鎮めたり、生理痛を緩和したりする効果が期待できます。疲労や気分の落ち込み、無気力感などの精神的な緩和にも有効です。 タイムの精油には子宮を刺激する働きがあるため、妊娠中の方は使用を控えるよう推奨されています。

タイムの効果


殺菌・消毒効果

タイムはチモールとオイゲノールの働きによって、真菌に対して高い殺菌力を発揮し、皮膚感染症に有効といえます。コットンなどに取り局部に使用することで、その部分の血流を促して血液中の感染を一掃するため、さまざまな皮膚感染に効果的です。また、ティーにして飲むことで、呼吸器の細菌やウイルスを殺菌し、頭や喉、気管、肺をすっきりとさせる働きや、胃の中のピロリ菌にさえも効果を発揮し、胃潰瘍などの内臓の疾患を予防する働きが期待できます。また、口内炎、腎臓の炎症、泌尿器の炎症などにも有効といわれています。

感染症を予防する効果
タイムはハーブの中でもとりわけ殺菌力が高く、この殺菌力に抵抗できる細菌はほとんど存在しません。そのため、皮膚感染のほかにも、飲用やうがいをすることで、風邪やインフルエンザなどの予防に効果的です。また、ポットの沸騰した湯にタイムを入れてその蒸気を利用すれば、空気清浄器としても利用可能です。料理などにも使われるほど安全性も高いため、病室などでの使用も可能です。

リラックス効果
タイムの強い香りと味は、ティーなどで口にすることで、喉や肺をすっきりとさせます。その爽快感から、疲労感や倦怠感が緩和され、リラックス効果が期待できるといわれています。また、フラボノイドの働きにより、けいれんや生理痛もやわらげます。タイムは心身ともに癒しを与えるハーブといえます。

消化を促進する効果
魚介類や肉類の臭み消しとして、また長時間加熱しても香りが飛ばないことから、料理でよく用いられます。消化作用に優れており、食べ過ぎた後にはティーを飲むことで、消化の促進が期待できます。胃のけいれん抑制にも効果があります。

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※参考文献一覧
すすきちえこ、はじめてのハーブ手帖、メディアパル、
2020、p86
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/thyme/

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