パセリ 【和蘭芹】  (セリ科)

ハーブ

パセリ       【和蘭芹】      (セリ科)


【効き目】
眼病、歯槽膿漏の改善、動脈硬化、脳卒中の予防など

古代ギリシャ、ローマでは、パセリは食中毒のクスリとして使われていたという。この特有の強い香気は、ピネン、アピオールという精油成分で、このおかげでパセリの葉には虫がつきにくい。また、腸内でも有害なバクテリアが繁殖しにくい。葉緑素も多く含まれていて、血液中の酸素成分と結びついて解毒する働きもある。刺身のツマやお料理の青みに使われていて、たいてい食べ残されて捨てられるが、これはまことにもったいないことです。パセリにはミネラル、ビタミンの含有量の割合が大変高く、特にビタミンA、ビタミンC、カルシウム、鉄分が多い。

パセリの歴史
パセリは南イタリアやアルジェリアを原産地とし、紀元前から薬用および香辛料として利用されてきました。古代エジプトでは食用にされていましたが、古代ギリシャでは家畜のエサとされていたようです。古代ギリシャ・ローマ時代には儀式用にも用いられており、華やかな席では出席者が首に新鮮なパセリの束を花環のようにかけて、その香りを楽しんだそうです。その後、ローマ人がパセリを食べるようになり9世紀になるとフランスに伝わり、ドイツやイギリスなどに広がりました。
パセリがヨーロッパ全土で栽培されるようになったのは17世紀頃で、日本には18世紀末にオランダ船により長崎に持ち込まれたことがきっかけで広まりました。
しかし、料理の彩りとして利用されることが多く、食用とはされませんでした。この傾向は現在も続いており、日本で一般的に食べられているモスカレードパセリも、やや歯ごたえが硬いことから料理の彩りとして用いられることが多くなっています。

パセリに含まれる成分と性質
パセリは、日本では主に料理の飾りとして使われていますが、ビタミン類・ミネラル類が共に豊富に含まれているので料理と一緒に食べることをおすすめします。その独特の香りのため、よい口直しにもなりますので、ニンニクなど匂いの強いものを食べた後などに口にするのもおすすめです。パセリには体内でビタミンAに変換されるβ-カロテン、糖質の代謝を助けるビタミンB₁、健康な皮膚・髪・爪をつくるビタミンB₂、美容や風邪の予防に効果のあるビタミンC、赤血球中のヘモグロビンの合成に必要な鉄など豊富な栄養素が含まれており、どの成分も野菜の中ではトップクラスの含有量を誇ります。そのため、サラダにパセリを少量加えるだけで、そのサラダが栄養バランスのとれたものになります。また、悪玉(LDL)コレステロールから体を守ってくれる葉緑素(クロロフィル)も多く含まれています。その他、アピオールという芳香成分も含まれており、食中毒の予防や、口臭の防止効果があるといわれています。また、パセリに含まれるフラボノイド類には強力な殺菌作用があるため、料理やお弁当などに添えることで食中毒の予防などに働きます。

パセリの効果

パセリには、β-カロテンやビタミンB₁、ビタミンB₂、鉄、カルシウムなどの有効成分が豊富に含まれているため、以下のような健康に対する効果が期待できます。

生活習慣病の予防・改善効果
日常生活で体内に発生する活性酸素は、血中の脂質を酸化させるため動脈硬化の原因となります。β-カロテンは体内の活性酸素を除去する働きがあり、血中の脂質の酸化を防ぎ血管を若々しく保ってくれるため、動脈硬化の改善や予防に効果を発揮するといわれています。また、パセリの緑色は、カロテンの黄色と葉緑素の色素であるクロロフィルの緑色が合わさったものです。クロロフィルは血液中の悪玉(LDL)コレステロールを強力に低下させ、同時に善玉(HDL)コレステロールを増やすため血液がサラサラになり、動脈硬化の予防に効果的です。食塩の過剰な摂取などによりナトリウムが血中に多く存在すると、体内で水分の移動が正常に行われなくなり、高血圧を引き起こします。パセリに含まれるカリウムには、余分なナトリウムを体外に排出する働きを持ち、また余計な水分を外に出す利尿作用を持つことも報告されており、血圧を下げ高血圧を予防する効果が期待できます。
パセリは様々な栄養素が一度に補えるため、生活習慣病の予防に適した野菜であると考えられています。

胃の健康を保つ効果
パセリに含まれるピネンと呼ばれる成分には、胃を適度に刺激することにより消化を促す働きがあります。また、パセリの芳香成分であるアピオールには、食欲を増進させる働きがあり、夏バテなどに効果的であるといわれています。

精神を安定させる効果
パセリにはイライラを抑える働きを持つミネラルであるカルシウムや豊富なビタミン類が含まれるため、イライラや興奮といった神経系の過活動を抑制し、精神を安定させる効果のあるハーブとして親しまれています。

美肌効果
パセリにはβ-カロテンが豊富に含まれています。β-カロテンから変換されたビタミンAには皮膚や粘膜を丈夫に保ってくれる働きがあり、肌のカサつきや肌荒れの改善に期待できます。また、β-カロテンには紫外線によって発生した活性酸素を無効化する働きがあり、ビタミンCの働きとあわせてメラニン色素[※2]の発生を抑制する効果もあります。他にも、パセリに含まれているビタミンCがコラーゲンの生成を促進し肌のハリが保たれることにより、シワの予防や改善にも役立ちます。
様々な栄養素の相乗効果により、パセリには美肌を導く効果があるといわれています。

貧血を予防する効果
貧血とは、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減少している状態を指します。ヘモグロビンは、呼吸をした際に肺に取り込まれた酸素を全身の組織に供給する役割を果たしています。ヘモグロビンの量が減ると、細胞に供給される酸素が不足します。このため、顔が青白くなる、少し動いただけでも息切れがする、動悸が起こる、疲れやすくなる、立ちくらみがするなどの症状が起こります。パセリはヘモグロビンの材料となる鉄に加え、鉄の吸収を高めるビタミンCを豊富に含んでいるため、貧血の予防・改善に適した野菜であるといわれています。

口臭を予防する効果
パセリに含まれるピネン、アピオールという有機化合物は、口内の雑菌の繁殖を抑えることにより口臭を抑える効果があるといわれています。また、パセリの色素である葉緑素にも強力な消臭効果があります。

むくみを予防・改善する効果
パセリには利尿作用があるとされ、ヨーロッパでは薬用ハーブとして利用されています。また、パセリには体を温める働きもあり、冷えが原因のむくみにも効果を発揮します。

腸内環境を整える効果
パセリに含まれるピネンには、腸内の有害細菌の繁殖を抑える働きがあります。
また腸の痙攣を抑える働きもあるため、痙攣性下痢の緩和にも役立つと報告されています。この働きにより、腸の働きを整える効果があります。

⭐︎個人的に気になる商品♩

オーガニック パセリ オーガニックパセリ

パセリ カーリ・パラマウント 野菜苗


良かったら覗いてみてくださいねー♩


※商品サイト

Amazon

https://amzn.to/3rFLa8j

※参考文献一覧
東城百合子、野草と野菜、三笠書房、2019、p126
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/parsley/

タイトルとURLをコピーしました