ゲンノショウコ  【現の証拠】

薬草・野草

ゲンノショウコ 【現の証拠】

【効き目】
下痢止め、便秘解消、腫れもの、あせもの改善など

ドクダミ、ゲンノショウコはどんな病気にも役に立ちます。下痢がたちどころに治ったため「現の証拠」と名付けられたほど下痢止めの妙薬として使われてきましたが、それだけではなく、血行促進、浄血を助け、幅広く効用ががあります。煎じ汁を多く飲んでも副作用がないのでどんどん使うと良いでしょう。婦人科の病気を防ぎ肌をなめらかにして美容にも良い。8月の土用丑の日頃に一年通して使うだけ収穫してしっかり干す。干し方はしんなりするまでは陰干しで、その後に直射日光でカラカラに干しあげ、湿気が入らない缶などに入れて一年中使います。昔から先人は8月の土用は一番太陽に近いので薬効も大きいことや薬草の効用もよく知っていた。下痢止めに効果のあるタンニンが最も多く含まれる時期であり採取後の乾燥も容易な時期だからです。お腹をこわしても風邪を引いても疲れてもドクダミとゲンノショウコがあれば必ず助けられると経験を通して体が知っていました。昔は感染症が多く、腸チフス、疫痢、赤痢にかかることが多かった。そんな時に土瓶いっぱいドクダミを入れその上に2割くらいのゲンノショウコを押し込み水を入れて真っ黒になるまで濃く煎じたものを飲むと細菌も死んで治ると生活の知恵で知っていました。これを代々伝え、ドクダミ、ゲンノショウコがあれば大丈夫だよと親から子、そして孫えと実践とともに効用が伝わったのです。頭でなく体で感じ取ったものが知恵となります。この知恵が、思いやりや愛を育て自然に対する畏敬の念を育ててきました。ゲンノショウコは、フウロソウ科の多年草です。昔から下痢止めの薬草として有名で、煎じて飲めばたちまち実感することから「現之証拠」と薬効の表現から名付けられたとされています。日本では、北海道の草地や本州~九州の山野、また朝鮮半島や中国大陸などに自生しています。茎は約30~40cmに伸び、葉はてのひら状に分かれます。紅紫色または白紫色の花が夏になると咲き、花びらは5枚に分かれます。秋に種子を飛散させた後で果柄を立てた様子が、みこしのように見えることからミコシグサとも呼ばれます。

ゲンノショウコの歴史
昔から下痢止めの薬草として使われており、救荒本草という古い中国の書物にも飢饉のときに食べられる植物一覧に現在のゲンノショウコと良く似た植物が掲載されており、飢饉の際に食べたところ下痢が治ったことが記されていることから、古くより薬草として認められてきたことがわかります。
また平安時代に書かれた日本最古の百科事典といわれる「和名抄(わみょうしょう)」にも登場しており、日本でも昔は牛の病気を治す薬草として用いられていました。

ゲンノショウコの特徴
ゲンノショウコなどのフウロソウ属植物の果実は炸果と呼ばれ、乾燥すると下部から裂け、種子を散布します。ゲンノショウコの果実もこのタイプで裂開して反り返り、種子を投げ飛ばします。種子を飛ばしたあとの形がお神輿の屋根を連想させるかたちのため、ミコシグサの異名がついたとされています。
またゲンノショウコをフウロソウ(風露草)と呼ぶ地方もあります。

ゲンノショウコの生育
ゲンノショウコは、主に日当たりの良い畑や山野、道ばたなどで見られ、茎は横に広がりながら伸びていき、茎が地面につくとその節から根を張り出して伸びていきます。草丈は30cm~50cmほどの長さで枝分かれをして上部に向かって立とうとし、茎と葉には直角の繊毛が多数あります。また葉は柄があって対生しており、葉の形はこぶしのようなかたちで、裂片上部にはとげがあります。ゲンノショウコの花は枝先や葉から細い花柄を出して淡紅色か白色の5つの花弁を2~3個ずつ開花することが特徴で、花期は7月~10月です。葉は対生し、茎の下部についているものは5裂し、上部に付くものは3裂する傾向があります。両面有毛であり、裏面は脈上に毛が多く、葉柄や花柄、茎には下向きの毛が多く、毛がまざります。そしてゲンノショウコは、日本各地の草原や路傍に生育し、高さ数十cmになります。茎は細く、他の植物にもたれるか、地表を這います。花は紅色と白色があり、紅色は西日本に多く、白色は東日本に多く存在します。このような特徴をもつゲンノショウコは、ドクダミなどのように古くから日本でも用いられてきた薬草です。一般的には花期に地上部を採取し、乾燥させたものを用います。明治・大正・昭和の歌人もゲンノショウコを題材に歌を詠んでいるほどです。日本は古来より日本独特の薬草文化がありました。その薬草文化を「和薬」といい、日本民間の間で秘伝開発してきた薬草で、漢方薬に含まれている日本産生薬を含めてさすこともあります。

ゲンノコショウの採取時期
ゲンノショウコの採取時期ですが、昔から土曜の丑の日に採取するといいといわれています。
その理由として
①土用の丑の日の頃にゲンノショウコが充分に育っている。
②土用の丑の日のころは、葉が最も多く茂り、収穫量と全草(特に葉)に含まれる有効成分量が多い。
③土用の丑の日のころは、梅雨が明けて天気が良く、温度も高いので十分に乾燥ができている。
④ゲンノショウコの若葉は、よく似た葉がほかにもあるが、花は全く異なるので、花の咲く時期に採取すれば、間違うことなく採取できる。
以上の点があげられます。
ゲンノショウコは根づきの良い植物で、秋に種子を採取して日当たりの良い場所に植えると春先に目を出して採取できます。

ゲンノショウコの効果

下痢を予防する効果


ゲンノショウコの乾燥した茎、葉を煎じて飲むと、下痢止めに効き、古くから下痢止めの薬草として用いられています。主成分のタンニンの強力な働きにより、下痢改善や整腸作用に優れた働きをします。このゲンノショウコに含まれるタンニンとは、植物界に広く存在するポリフェノールの一種です。収れん作用[※1]を持ち、口に入れると強い渋みを感じることが特徴です。体内で収れん作用を持ち、下痢を予防します。これは体内に入ったタンニンが、腸の活動を整えるからだと言われています。

便秘を解消する効果


ゲンノショウコに含まれるフラボノイドの働きにより、便秘が解消するといわれています。ゲンノショウコは飲みすぎても便秘を引き起こしたりせず、優秀な健胃整腸薬です。最近では、フラボノイドの一種であるケルセチンに抗アレルギー作用や免疫力強化作用があるとされ、花粉症やアレルギー症状改善、便秘解消に効果的だとわかっています。

胃腸の機能を高める効果

ゲンノショウコは、ドクダミやセンブリなどのように、日本の民間薬の代表格です。胃腸の機能を高め、江戸時代から民間薬として用いられるようになり、当時の書物にも取り上げられました。根・茎・花などを干し煎じて下痢止めや胃薬として、また茶としても飲用されます。

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ゲンノショウコ (玄草) げんのしょうこ


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※参考文献一覧
東城百合子、野草と野菜、三笠書房、2019、p29〜30
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/genshonoko/

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