レモンバーベナ (クマツヅラ科) 和名 ベルベーヌ、コスイボク
【効き目】
鎮静、緩和、消化促進、軽い興奮、食欲不振、消化不良など
レモンバーベナは、柑橘系を連想させるさわやかな香りが特徴で、香料としても使われてきました。エッセンシャルオイルの流通量は比較的少なく貴重です。リラックスしたい就寝前の時間に飲まれていることから「イブニングティー」とも呼ばれています。フィンガーボールや足湯にも。美容や消化不良にも効果があり、ポプリにもおすすめです。レモンバーベナとは、アルゼンチン、チリ、ペルーといった南アメリカ原産のクマツヅラ科イワダレソウ属の落葉低木です。夏の盛りに白や淡い藤色の花を咲かせます。最もレモンらしい香りといわれ利用しやすいのがレモンバーベナです。レモンの香りを活かして、鶏肉や魚の料理に使ったり、ケーキやアイスクリームなどの風味づけに利用したりします。また、ドライハーブでもフレッシュハーブでもハーブティーとして楽しめ、ドライハーブは香りを失いにくいことが特徴です。レモンバーベナティーはレモンに似た清涼感ある香りです。レモンイエローの美しい水色で、酸味の中にかすかな甘みがあり、まろやかな風味です。レモンバーベナティーはフランス語で「ベルベーヌ」と呼ばれ、フランス人が食後に好んで飲むハーブティーとして有名で、カフェの定番メニューにもなっています。特にフランスの女性に好んで飲まれています。レモンバーベナの精油は、香気成分が飛ぶ前に素早く水蒸気蒸溜法という方法で抽出します。主な精油成分は、レモンにも含まれるシトラールで、他にはネロール、ゲラニオールが含まれています。
アメリカ南部でポピュラーなハーブ
アメリカ南でもポピュラーなレモンバーベナは、古くからアメリカ南部の女性たちに愛され、香水に用いられてきました。1939年製作の名作映画「風と共に去りぬ」にも、主人公の母親の香水として登場しています。
レモンバーベナの歴史
18世紀にスペイン人によってヨーロッパに伝えられ、この頃からイギリスの庭園で栽培されるようになりました。以来、香料用に栽培されています。食事の際に指を洗うフィンガーボールの香りづけにも使われました。現在も、コールドウォーターのデカンタにレモンを入れる代わりにレモンバームをひと枝さして香りを加えるといった使われ方があります。また、Verbena(バーベナ)は、月桂樹、祭壇を飾る草、聖なる枝、という、神聖な植物の意味があり、レモンのような香りがする葉や枝をもつ神聖なこの木は、何かを誓う時や、犠牲を捧げる時などに、よくこの枝が用いられたと言われています。 古代のペルー人も、レモンバーベナの薬効や飲みものとしての利用法をよく知っていたらしく、アンデス山脈の高度差に順応するための常備飲料としていました。エクアドルのビルカバンバは世界一の長寿村として知られていますが、この村の人々はレモンバーベナティーを愛飲しています。
コレラとレモンバーベナ
和名、防臭木は明治の末にコレラが流行した時に、コレラ避けに使用されたとされています。主に匂い消しに使用され、殺菌作用があることも知られていました。
レモンバーベナの栽培方法
日当たりのよい、やせ地を好みます。寒さに敏感ですが、比較的栽培しやすい植物で、灌水や施肥を怠っても成長します。霜柱が立ちにくい場所に植えれば越冬することもありますが、基本的には耐寒性はありませんので、冬場は室内に入れて栽培します。8月~9月に白色の小さな花をつけ、高さ90~120cmに成長します。原産地である中南米では3mにまで育ちます。
レモンバーベナを摂取する際の注意点
長期にわたって多量に飲むと、胃を刺激する場合があるので注意が必要です。
レモンバーベナの効果
リラックス効果
鎮静作用があるので、神経の緊張している時や、イライラする時、落ち込んでいる時にレモンバーベナのハーブティーを飲むと、高ぶる神経を鎮めてゆったりとした気分になれます。頭痛や吐き気、うつ症状や不眠症をやわらげる働きも期待されます。
消化を促進する効果
食後にレモンバーベナティーを飲むと、消化を促して胃腸の働きを助けます。しかし、長期にわたって多量に飲むと胃を刺激する場合があるので注意が必要です。
食欲増進効果
消化促進の働きがあり、食欲のないときや胃が重たいときにもレモンバーベナのハーブティーを飲むと効果的です。
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レモンバーベナティー(ベルベイヌ・ハーブティー・ノンカフェイン)
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※商品サイト
※参考文献一覧
すすきちえこ、はじめてのハーブ手帖、メディアパル、
2020、p80
わかさの秘密
https://himitsu.wakasa.jp/contents/lemon-verbena/